FC東京
Ｊ１リーグで2017年以来の2ケタ順位（11位）に終わった昨季を受け、ＭＦ荒木遼太郎、ＭＦ高宇洋、ＭＦ遠藤渓太、ＦＷ小柏剛ら日本代表や年代別代表の経験を持つ選手を獲得。中盤から前線をテコ入れした。守備陣ではアジアカップ日本代表のＧＫ野澤大志ブランドン、Ｕ－23日本代表の左ＳＢバングーナガンデ佳史扶らが台頭しており、日本代表としてW杯に出場した長友佑都や森重真人らが健在。昨年６月から指揮を執るオーストラリア人指揮官クラモフスキーのもとで、“赤青軍団”は20年のリーグ杯以来のタイトルを目ざす。
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ヴィッセル神戸
昨季のＪ１リーグで初優勝を成し遂げた。かつてヨーロッパでプレーしＤＦ酒井高徳、ＭＦ山口蛍、ＦＷ武藤嘉紀、ＦＷ大迫勇也の元日本代表4人が、チームの中心となるのは今季も変わらない。アジアカップ日本代表のＧＫ前川薫也も守備を引き締める。そのうえで、育成組織出身のＤＦ岩波拓也を浦和レッズから7年ぶりに呼び戻し、日本代表経験を持つＭＦ井手口陽介も獲得した。今季はリーグ連覇だけでなく、夏以降開幕予定のアジアチャンピオンズリーグ優勝も狙う。各ポジションに2人以上の実力者を揃え、黄金期を築く決意だ。
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横浜F・マリノス
Ｊ１リーグ連覇を目ざした昨季は２位。1993年のＪリーグ開幕からＪ１で戦い続けている名門は、タイトル奪還を至上命題とする。現役時代にオーストラリア代表として活躍したキューウェル新監督には、国内タイトル獲得に加えて２月から再開されるアジアチャンピオンズリーグ初制覇も求められる。そのために、昨季得点王のＦＷアンデルソン・ロペスら、主力選手をほぼもれなく引き留めた。同時に各ポジションに即戦力を補強。スキのない陣容を整えた。韓国Kリーグのクラブで２年間プレーしたＭＦ天野純も復帰している。
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サンフレッチェ広島
22年から指揮を執るミヒャエル・スキッベ監督は、２季連続でリーグ3位の好成績を残している。ドイツ人指揮官のもとで縦に速い攻撃やハイプレスといった戦術が固まっており、昨夏に即戦力を補強していたことも踏まえ、オフの選手の入れ替えはごくわずかにとどめた。そのなかで注目されるのがＦＷ大橋祐紀だ。Ｊ１の湘南ベルマーレで昨季キャリアハイの13ゴールを叩き出した27歳がフィットすれば、攻撃の破壊力は増す。新設のホームスタジアムで戦う今季は、15年以来のリーグ優勝を明確なターゲットとしている。
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浦和レッズ
国内屈指のビッグクラブとして知られるが、Ｊリーグ優勝は06年のみ。21年は天皇杯、22年はアジアチャンピオンズリーグを制したが、23年は無冠に終わった。今季はノルウェー人のペア・マティアス・ヘグモ監督のもとで戦う。母国の男子と女子の代表監督を務めた64歳は、スウェーデン代表MFサミュエル・グスタフソン、ノルウェー代表ＦWオラ・ソルバッケンを呼び寄せ、自身のスタイル浸透を図る。22年Ｊ１得点王のブラジル人ＦＷチアゴ・サンタナも加入。保有戦力の質と量は十分で、ヘグモ監督の采配に注目だ。
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鹿島アントラーズ
Ｊリーグ歴代最多のタイトル獲得を誇る名門は、18年のアジアチャンピオンズリーグ優勝を最後にタイトルから遠ざかる。今季は日本で４チームを指揮してきたランコ・ポポヴィッチが監督に。昨季終了後に多くの選手が移籍したが、ＤＦ植田直通、アジアカップ日本代表のＭＦ佐野海舟、ＦＷ鈴木優磨らチームの軸になれる選手は保持。昨年9月に古巣復帰したＭＦ柴崎岳は主将を務め、背番号10を背負う。新加入のブラジル人ＭＦギリェルメ・パレジ、U-21セルビア代表歴を持つＦＷアレクサンダル・チャヴリッチにも期待が集まる。
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名古屋グランパス
長谷川健太監督のもとで22年は８位、23年は６位の成績を残してきた。指揮官の就任３年目はタイトル奪取を合言葉とし、元日本代表ＧＫの楢崎正剛らクラブＯＢがトップチームのスタッフ入りした。昨季は得点ランク３位のＦＷキャスパー・ユンカーが16点を記録した一方、チーム総得点はリーグで9番目に少ない41にとどまった。得点力アップのためにＪ１通算96得点のＦＷパトリック、アビスパ福岡で22年、23年と10得点の山岸祐也を加えた。昨季までの主力が抜けたＤＦライン中央の人材を、早い段階で固められるかもカギに。
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川崎フロンターレ
昨季は天皇杯を制したが、リーグ戦は鬼木達監督指揮下の17年以降でワーストの８位に。12敗のうち８敗が１点差負けと、全盛時の勝負強さが影を潜めた。オフにはＤＦ登里享平、山根視来、ＦＷレアンドロ・ダミアンらの主力がチームを離れた。一方で、３人のブラジル人選手を補強し、Ｊ２のクラブへ期限付き移籍していたＭＦ松井蓮之、ＦＷ宮城天が復帰した。就任８年目の鬼木監督のもとで、21年以来のリーグ制覇に挑む。最終ラインを担う車屋紳太郎が１月に手術し、開幕に間に合わない可能性が高いのは不安材料。
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セレッソ大阪
昨年12月にクラブ設立30年目を迎えた。就任４年目の小菊昭雄監督は、元日本代表ＭＦの香川真司と清武弘嗣らの経験者を頼りにしつつ、アジアカップ日本代表のＤＦ毎熊晟矢、パリ五輪代表候補のＤＦ西尾隆矢らのさらなる成長にも期待を寄せている。また、複数クラブとの争奪戦を制して獲得した万能型のＭＦ田中駿汰は、移籍１年目ながら背番号10を着ける。これまでリーグカップと天皇杯を一度ずつ制しているが、Ｊ１優勝はまだ見ぬ高みだ。節目のシーズンに桜の大輪を咲かせるために、チーム一丸となってリーグ優勝を目ざす。
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北海道コンサドーレ札幌
ミシャの愛称で親しまれる指揮官ペトロヴィッチはＪ１、Ｊ２通算で600試合に迫る経験を積んでいる名伯楽。札幌では18年から指揮を執っている。攻撃的な可変システムにおいて、昨季チーム最多得点のＦＷ浅野雄也、屈強なＣＢ岡村大八らはミシャの構想の中心となる。また、16年目で在籍最長のベテラン宮澤裕樹が、今季もチームの先頭に立つ。新加入選手では22年に横浜ＦＣのＪ１昇格に尽力したＭＦ長谷川竜也、19年に札幌で2ケタ得点を達成した元日本代表ＦＷ鈴木武蔵には、得点やアシストの数字が求められる。
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サガン鳥栖
３大タイトル獲得こそないものの、12年のＪ１昇格後は一度もＪ２へ降格していない。現在はヨーロッパプレーする鎌田大地や林大地がプロデビューしたクラブで、選手がステップアップしていくクラブの一面を持つ。そのため選手の入れ替わりが激しいが、パリ五輪世代のＤＦ木村誠二、昨季のＪ２で東京ⅤのＪ１昇格に貢献したＭＦ中原輝、長身で左利きのブラジル人ＦＷマルセロ・ヒアンらがやってきた。42歳の川井健太監督はＪ１リーグの最年少監督だが、Ｊ２リーグの愛媛ＦＣ監督やモンテディオ山形コーチの経験を持つ。
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ガンバ大阪
新加入選手が13人を数え、チームが大幅に入れ替わった。就任２年目のスペイン人指揮官ダニエル・ポヤトスのもとには、右サイドバックのスペシャリト松田陸、日本代表歴を持つＤＦ中谷進之介、快速ＦＷ山下諒也らの個性的なタレントが集まった。さらには昨季限りで現役を退いた元日本代表ＭＦ遠藤保仁が、コーチとしてフロント入り。クラブのレジェンドの帰還は、主将のＦＷ宇佐美貴史らを刺激している。21年以降は13位、15位、16位と順位を下げているために前評判は高くないが、地力のあるクラブなのは確かだ。
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横浜FC
21年にＪ１で最下位となりＪ２へ降格。22年はＪ２で２位となりＪ１へ復帰。23年はＪ１で最下位に終わり、24年はＪ２で戦うこととなった。四方田修平監督は在任３年目で、主体的に戦うサッカーが大きく変わることはないだろう。そのなかで大型ＦＷ櫻川ソロモン、昨季Ｊ２で13発のＦＷ森海渡らを迎えて攻撃力を強化。また、コンサドーレ札幌で四方田監督の薫陶を受けたＤＦ福森晃斗が加入。Ｊ２降格で複数の主力選手が去ったものの、長いシーズンを戦い抜く陣容が整備された。ターゲットはもちろんＪ１復帰である。
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清水エスパルス
93年のＪリーグ開幕を彩ったオリジナル10のひとつ。2度目のＪ２降格となった23年は1年でのＪ１復帰を目ざすも、プレーオフ決勝で東京Ⅴに屈した。攻守の中心となるのは、日本代表としてＷ杯を戦ったＧＫ権田修一とＭＦ乾貴士。乾は23年に秋葉忠宏監督のもとでトップ下にコンバートされ、パスの出し手としての新たな才能を開花させた。ＭＦでは16年リオ五輪代表の矢島慎也、かつて秋葉監督のもとでプレーしたドリブラー松崎快らが加入。中盤の層は厚みを増し、新得点源として2月中旬にブラジル人ＦＷドウグラス・タンキも獲得した。
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徳島ヴォルティス
これまで２度のＪ１昇格を果たしており、クラブの目標は21年を最後に遠ざかるＪ１への復帰に他ならない。チームは昨年８月から吉田達磨監督に率いられ、Ｊ１、Ｊ２の３チームで采配をふるってきた49歳は、低迷していたチームをＪ２に残留させた。吉田体制２年目の今季は、34歳になった元日本代表ＦＷ柿谷曜一朗、同じく日本代表歴を持つＭＦ永木亮太が昨季に続いてチームをけん引する。昨季チーム得点王の森海渡が横浜ＦＣへ移籍したため、彼に代わる得点源を固定できるかどうかが、チームの命運を左右しそうだ。
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ヴァンフォーレ甲府
23年へはＪ２で８位にとどまったものの、初出場のアジアチャンピオンズリーグでベスト16進出の快挙を成し遂げた（その後の戦いは２月中旬から再開）。その影響で期限付き移籍中だった選手が所属元へ復帰し、何人かの主力をＪ１のクラブに引き抜かれた。就任２年目の篠田善之監督とともに、クラブが掲げるターゲットは17年を最後に遠ざかるＪ１への復帰だ。そのために、ＦＣ東京で実績を積んだブラジル人ＭＦアダイウトン、ジュビロ磐田からコロンビア人ＦＷファビアン・ゴンザレスらを獲得。攻撃をパワーアップさせた。
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大分トリニータ
かつてチームをＪ３からＪ１まで引きあげた片野坂知宏監督が、3年ぶりに指揮を執る。第一次政権では保有戦力の最大値を引き出す采配が結果につながった。今回も選手の特徴に対戦相手のサッカーを照らしながら、その時々で効果的なメンバーを編成していくのだろう。そのなかでも周囲から期待を寄せられるのが、育成組織出身のＭＦ弓場将輝、背番号10を背負うＭＦ野村直輝、在籍4年目で主将に指名されたＦＷ渡邉新太になる。また、青森山田高校から常葉大学を経て加入するＦＷキム・ヒョンウには、即戦力の働きが求められる。
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