あのドラマティックな大会から、7年が過ぎた。
2018年のロシアW杯から、である。
直前の評価は厳しいものだった。大会直前の4月にヴァイッド・ハリルホジッチ監督が解任され、西野朗技術委員長が急きょ監督に就任する。開幕前のテストマッチではガーナとスイスに敗れたが、最終テストのパラグアイ戦に勝利して流れを変えると、グループステージ初戦でコロンビアに2対1で競り勝つ。W杯でアジアのチームが初めて南米のチームを破る歴史的な勝利だった。
セネガルとの第2戦は2対2で引分けた。続くポーランド戦は0対1で敗れるものの、セネガルをフェアプレーポイントで上回ってグループ2位を確保。決勝トーナメント進出を決めた。
ラウンド16ではベルギーを相手に2対0とリードする。初のベスト8入りがはっきりと見えてきたが、後半アディショナルタイムの失点で2対3の逆転負け。国内外から多くの賞賛を集めながらも、大会を去ることとなった。
このチームでキャプテンを務めたMF長谷部誠、FW岡崎慎司、DF槙野智章はすでに引退している。MF本田圭佑は現役引退を明言していないものの、所属先のない日々が続いている。
彼らを除く19人の選手は、いまも現役としてプレーしている。
海外クラブに所属するのは、DF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航、MF原口元気の4人だ。
吉田はアメリカで戦っている。ロシアW杯当時に在籍していたサウサンプトン(イングランド)からイタリア、ドイツのクラブを経由し、23年8月からロサンゼルス・ギャラクシーの最終ラインを構成している。経験豊富なCBとして、その存在価値は高い。
酒井はニュージーランドのオークランドFCの一員だ。オーストラリアとニュージーランドのチームが構成するAリーグで、この攻撃的なサイドバックはドイツやフランスでもプレーした経験をチームに還元している。
遠藤は浦和レッズ所属の25歳でロシアW杯へ向かい、1試合も出場できなかった。その悔しさを胸に海外でステップアップを続け、32歳となった現在はイングランドの名門リバプールに所属している。日本代表では主将を務めており、来年の北中米W杯ではチームの先頭に立つことが期待されている。
原口は長くドイツで活躍した。18年ロシアW杯当時は、フォルトゥナ・デュッセルドルフの一員だった。24年9月にアカデミー時代を過ごした浦和レッズに復帰するが、25年9月にベルギー2部のベールスホットへの完全移籍が発表された。ロシアW杯のベルギー戦で先制ゴールを決めた中盤のオールラウンダーは、34歳のいまも野心溢れるチャレンジを続けている。
原口は今年9月に浦和からベルギー2部のクラブへ移籍
Jリーグでプレーする選手で、いまもっとも元気なのは長友佑都だろう。所属するFC東京で高いパフォーマンスを見せ、日本代表にも招集されている。39歳のサイドバックは、日本人初の5大会連続のW杯出場を狙っている。
ロシアW杯のコロンビア戦で先制のPKを決めた香川真司は、23年からJ1のセレッソ大阪でキャリアを続けている。日本代表ではトップ下やサイドハーフで「違い」を生み出していたが、現在はボランチでもプレー。長短のパスを使い分け、ゲームメイクの能力を発揮している。
ロシアW杯で吉田とCBのコンビを組んだ昌子源は、W杯後にフランスのトゥールーズへ移籍した。新天地でポジションをつかんだが、ケガに悩まされたことで帰国を決意。20年2月にガンバ大阪の一員となり、23年は鹿島に復帰し、24年にJ1初昇格のFC町田ゼルビアへ移籍した。町田では守備の中心にして精神面支柱となり、昇格1シーズン目での3位フィニッシュに尽力した。
23年と24年のJ1リーグを制したヴィッセル神戸では、大迫勇也と武藤嘉紀が圧倒的な存在感を放っている。大迫は23年の、武藤は24年のJリーグMVPで、「個」の力を発揮してゴールという結果を残しながら、吉田孝行監督が提示する基準をピッチ上で表現している。25年シーズンも優勝争いを演じるチームで、35歳のストライカーと33歳のアタッカーは、対戦相手からもリスペクトされる存在だ。
神戸では酒井高徳もプレーする。このサイドバックはドイツで長くプレーした経験をクラブに還元し、大迫や酒井とともにチームに高いスタンダードを植えつけている。
昨シーズン4位で今シーズンはAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)に出場しているガンバ大阪では、GK東口順昭とMF宇佐美貴史がロシアW杯のメンバーだ。
東口は14年にアルビレックス新潟からガンバへ加入し、絶対的な守護神としてクラブのタイトル獲得に貢献してきた。24年はケガの影響などでリーグ戦の出場がなく、今シーズンも控えに回ることが多かったが、8月のACL2開幕節でスタメンに名を連ねた。
アカデミー出身の宇佐美は、クラブのシンボルとしてチームの先頭に立っている。ロシアW杯当時はドイツのクラブに在籍していたが、19年に古巣のガンバへ復帰。24年はJ1で9シーズンぶりに2ケタ得点をマークするなど、33歳となったいまも抜群のシュートセンスを見せている。
柴崎は長くスペインでプレーし、現在は鹿島で主将を務める
ロシアW杯でダブルボランチの一角を担った柴崎岳は、23年に古巣の鹿島アントラーズに帰還した。スペインの複数クラブを渡り歩いた経験は、タイトルから遠ざかっているチームには心強い。視野の広さを生かしたサイドチェンジのパスやスルーパスは、33歳となった現在も高いレベルを誇っている。
鹿島では植田直通もプレーする。ロシアW杯で控えCBの立場だった彼は、大会後にベルギー1部のサークル・ブルッヘへ移籍し、フランス1部のニーム・オリンピックでもプレーした。
Jリーグには23年シーズンから復帰し、持ち前の強さと高さを生かして最終ラインを構成している。25年7月には、およそ4年ぶりに日本代表に招集された。遠藤航と同じ16年リオ五輪世代の彼は、まだ30歳だ。来年の北中米W杯も狙える。
J1の清水エスパルスでは、37歳の乾貴士が元気だ。ロシアW杯のセネガル戦とベルギー戦でゴールをあげ、一躍名をあげたこのドリブラーは、スペインで6シーズンにわたってプレーしたのちに、セレッソ大阪に復帰した。22年夏からはJ2の清水エスパルスの一員となり、24年からトップ下へコンバートされて新境地を開拓。ドリブルだけでなくスルーパスのセンスを存分に発揮している。25年からはJ1で戦う清水に、不可欠な存在となっている。
18年のロシアW杯に25歳で出場した大島僚太は、当時もいまも川崎フロンターレのユニフォームを着る。ここ数年はケガに悩まされているが、ピッチに立てば独特のリズムとテンポで攻撃に変化をもたらす。観衆をうならせる技術は、「お金を払ってでも見たい」と思わせるものだ。
ロシアW杯の守護神・川島永嗣は、J2のジュビロ磐田でプロ25年目のシーズンを過ごしている。当時はフランス・リーグアンのFCメスに在籍していたが、24年1月にJ1へ復帰した磐田入団が発表された。
チームがJ2に降格した25年シーズンは、控えGKに回ることもある。それでも、42歳となったいまもフィジカル的な衰えは感じさせず、ピッチに立てば健在ぶりを占めている。
J2では山口蛍もプレーしている。J1自動昇格圏の2位以内を争うV・ファーレン長崎で、移籍1年目にしてキャプテンに指名されている。ボランチのポジションでゲームをコントロールしつつ、タイミングの良い攻め上がりで決定的な仕事もしている。
25年8月下旬現在で、所属先のない選手がいる。GK中村航輔だ。21年から25年6月末までポルティモネンセ(ポルトガル)でプレーしていたが、契約満了となった現在は所属がない。
至近距離からのシュートストップに定評のある中村は、まだ30歳だ。GKとしてのキャリアは、これから円熟期に向かっていく。高いレベルでプレーする姿を、早く見たいものだ。
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