ゼロトルクパター6メーカー12モデルを徹底分析!それぞれゴルフ5でチェックしよう

いま人気沸騰中の「ゼロトルクパター」。重心角ゼロでフェースを開閉せずに真っすぐストロークしやすいことが最大の武器だが、6月27日にテーラーメイドから「スパイダーZT」が発売され、選択肢も続々と増えつつある。


そこでゴルフ5で手に取ることができるゼロトルクパター、6メーカーの合計12モデルを細かく紹介していこう。

 

テーラーメイド「スパイダーZT」は、前述のように6月27日に発売された最新モデル。すでにツアーでも使用者が多く、ゼロトルクパター人気を加速させるきっかけとなったパターだ。
 

その名のとおり、ヘッドはテーラーメイドの大ヒット作「スパイダー」の系譜に連なるネオマレットタイプ。ヘッド後方に重量を大きく配分して大慣性モーメント化し、直進性やミスヒットへの寛容性が高いのが大きな特徴。「真っすぐ」を求めるプレーヤーからの支持も厚く、ゼロトルクとの相性がいいことは間違いない。
 

シャフトはヘッドのセンター付近の重心位置に真っすぐ装着されているタイプで、シャフトの装着位置はフェース寄り25mm後方。そのぶんシャフトは1度前方に傾いており、ややハンドファーストに構える設計だ。これにともないソールは適度な丸みを帯びた「キャンバーソール」とし、座りがよく構えやすい工夫が施されている。
 

フェースは「ピュアロールインサート」で順回転を得やすく、ヨレずにスムーズな転がりを得やすい。
 

もう1つの特徴は長さのバリエーションで、33、34インチのスタンダードモデルのほか、36、38インチでカウンターバランスの中尺モデル、さらには46インチの長尺モデルがラインアップされており、1ヘッドで多彩な選択肢を誇る。


 

 

『テーラーメイドのロングセラー大ヒットモデル「スパイダー」のゼロトルクバージョン』

 

 

『シャフトはヘッドの真ん中に真っすぐ装着され、フェースは25mmオンセット』

 

 

『33、34、36、38、46インチと長さのバリエーションがあるのも魅力のひとつ』


オデッセイは「Ai-ONE Square 2 Square」シリーズに2つのニューモデルを追加。「Ai-ONE Square 2 Square MAX1」と「Ai-ONE Square 2 Square MAX STRIPE」だ。
 

ヘッドはいずれも巾着袋のように中央部がくびれて後方のボリュームが大きい形状で、「MAX1」は紺色のヘッドに細いサイトラインが、「MAX STRIPE」は太い白い帯状のペイントがなされている。
 

見た目からもわかるとおり、重心深度が非常に深く慣性モーメントが大きいのが特徴で、オートマチックに、振り子のように真っすぐストロークしやすい。
 

シャフトはヘッドの重心に真っすぐ装着されているタイプで、飛球線方向に3.3度傾いて挿さっている。そのぶんロフトも6.3度と大きく、ハンドファーストに構えたときに適正ロフトでインパクトできるような設計だ。


フェースはAI設計の「Ai-ONE」を採用しており、大慣性モーメントのヘッドと相まってミスヒットに強く、直進性が極めて高い。
 

長さは33、34インチの2種類。
 

これによって「Ai-ONE Square 2 Square」シリーズには5モデルのゼロトルクパターがラインアップされることとなった。

 


『「Ai-ONE Square 2 Square MAX1」は5月16日に発売された』

 


『細い白いサイトラインが入った「MAX1」(写真左)と、太い白い帯状のサイトラインの「MAX STRIPE」(写真右)』

 


『フェース部の後方が大きく扇型にふくらんだ形状で、慣性モーメントが大きい』

 

PXGから発売されているゼロトルクパターは「ALLAN」と「Bat Attack Zero Torque」の2モデル。

 

いずれもネオマレット型で、「ALLAN」は台形でヘッドセンターに直線的なバーが配された形状、「Bat Attack Zero Torque」はいわゆる「ツノ型」的な形状だ。
 

両モデルは「Sホーゼル」と名づけられた大きくS字に曲がったネックを採用。ネック自体はヘッドのヒール側に装着されているが、曲がったネック形状により構えてみるとシャフトの延長線はヘッドの重心位置を指すようになっていて、ゼロトルクの機能と構えやすさの両立が図られている。


シャフトは2度前傾しており、ロフトは5度。この違和感を解消するため、グリップがシャフトに対して斜めに挿さる設計になっている点も大きな特徴だ。
 

またヘッドは303ステンレスながらフェース部分が中空構造になっており、深重心化に貢献。中空の内部にはポリマーが封入され、フェースの「ピラミッドフェースパターン」というデザインと相まって心地よい打感を実現している。


またPXGならではのウェイトシステムで、総重量を「ALLAN」が360~395g(標準375g)、「Bat Attack Zero Torque」は350~385g(標準365g)の間で選べるのも特徴のひとつとなっている。


 

 

『PXG「ALLAN」(写真左)と「Bat Attack Zero Torque」(写真右)。ステンレスフェースとアルミボディのハイブリッド構造』

 

 

『「Sホーゼル」は独特のスワンネック形状で、シャフトをヒール側に装着しつつゼロトルクを実現』

 


『シャフトがグリップ内を斜めに貫通している』

 

ベティナルディからは「ANTIDOTE」シリーズの2モデルがラインアップ。ブレード型の「ANTIDOTE SB-1」、マレット型の「ANTIDOTE SB-2」だ。
 

いずれもベティナルディならではの303ステンレス削り出しのヘッドとディープミーリングの「F.I.T.フェース」によってやわらかく心地よい打感を実現している。
 

シャフトはヘッドの重心に真っすぐ装着されているタイプで、ロフトは3度。あまり極端なハンドファーストにせずに構えたい人向けだ。
 

ネーミングの「ANTIDOTE」は「解毒剤」という意味があり、オーソドックスなパターに違和感が出てしまった人、パッティングの悩みが解消されない人にとってまず最初に手に取りやすい個性の強すぎないゼロトルクパターと言えそうだ。
 

とくにブレード型のゼロトルクパターは意外に選択肢が少なく、しかもステンレス削り出しヘッドという「SB-1」は貴重な存在。ゼロトルクを使いたいがやはりブレード型が好き、極端な形状は避けたいという人にはぜひ試してみてほしいパターだ。
 

通常レングスの34インチのほか、カウンターバランスの中尺モデル36.5インチもラインアップされている(長さはカスタム対応可能)。


 

 

『ベティナルディ「ANTIDOTE SB-1」、「ANTIDOTE SB-2」』

 


『フェースはステンレス削り出しで、ディープミーリングが施されている』

 

 

『ブレード型のゼロトルクは選択肢が少ないので貴重な存在』

 

個性的なヘッド形状のパターを多数世に送り出してきたイーブンロールからは、3つのゼロトルクパターがラインアップ。ネオマレットの「Z1」、ワイドブレードの「Z2s」、マレットの「Z5s」だ。


最大の特徴はオンセット構造のロングクランクネック。ピン型に代表される一般的なクランクネックはシャフトよりもフェースが後方に来るように(オフセット)曲がっているが、イーブンロールのゼロトルクパターはその逆方向、シャフトよりもフェースが前に来るように(オンセット)曲がっている。しかもロングネックで、これらの効果によってシャフトをヒール側に装着しつつゼロトルク化している。


一見異様ではあるが、クランクネック特有の「直角」構造を生かしているので、ピン型などのクランクネックに慣れた人にはスクエアにセットしやすいと感じる場合も多いだろう。
 

「Z1」はアルミ製の黒い星型形状で、ヘッドセンターに丸い穴が開いているのが特徴。大慣性モーメントで、ミスヒットに強く直進性が高い。「Z2s」はステンレス製で長方形のワイドブレード。ブレード型やスクエア感を求める人にマッチしやすい。「Z5s」はステンレス製で台形のマレット形状。フランジ部にスペースがあり、ヘッドサイズの割りに慣性モーメントが大きいヘッドだ。


いずれもロフト3度、33、34、35インチの3レングスがラインアップされている。

 


『イーブンロール「Z1」「Z2s」「Z5s」』

 


『逆方向に曲がった長いクランクネックが特徴』

 

 

『クランクネック形状の「直角感」が好きな人には受け入れやすい』


ステンレス削り出しパターの人気ブランド「ピレッティ」からもゼロトルクパターが発売されている。「フェラーラ2.5」と「サボナ2.5」の「NO-TORQUE」シリーズだ。


「フェラーラ2.5」はブレード型で、「サボナ2.5」はマレット型。独特の短い逆クランク形状のネックが特徴だ。シャフト自体はセンターシャフトに近い感覚でブレード部の中央方向を指しているが、ヘッド付近でクランク形状に折れてオンセット構造を作り出している。クランクネックとショートスラントネック、そしてセンターシャフトの3種をブレンドしたような独特の形状で、ネック部の主張が小さいのが構えやすさを演出している。


ヘッドは303ステンレス削り出しで、ネックまでの一体成型である点もネックの異物感を最小限に抑える効果を発揮している。ヘッドの形状も奇をてらわないオーソドックスな形で、もちろん打感もマイルドかつ芯のあるピレッティならではの心地よいフィーリング。
 

通常のパターから違和感なく移行しやすいゼロトルクと言えるだろう。

 

 

『ピレッティ「フェラーラ2.5」「サボナ2.5」』

 

 

『短い逆クランクネックで、ヘッドと一体の削り出し構造』

 

 

『ステンレス削り出しヘッドとディープミーリングが生み出す心地よい打感も特徴』


ここで紹介しただけでも12種類。ゼロトルクパターはすでにこれほどまでに選択肢が広がっている。これらはゴルフ5の店舗で実際に試打できるので、ゼロトルクならではの独特の操作感を体感するとともに、それぞれの違いをチェックして自分に合った1本を見つけていただきたい。

 

 

 

 

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