“素足感覚”はどこまで進化したのか。第5世代「MORELIA NEO V JAPAN」を試し履きレポート。

圧倒的な素足感覚と軽量性で、多くのプレーヤーから支持を集めてきた「MORELIA NEO」シリーズ。その最新作となる「MORELIA NEO V JAPAN(モレリア ネオ ファイブ ジャパン)」が登場した。

 

今回は、アルペングループのサッカー担当社員がトライアルセッションに参加。実際にMORELIA NEO V JAPANを履いてプレーしながら、フィット感、ボールタッチ、キックの感触、足裏の安定感などをチェックした。進化した一足を、現場のスタッフたちはどう受け止めたのか。そのリアルな声をレポートする。

 


■トライアルセッション前に行われたプレゼンテーション

 

 

ミズノのフットボールスパイクを語るうえで、欠かせない存在がモレリアシリーズだ。

 

コンセプトは、「軽量・柔軟・素足感覚」。軽量性と柔軟性、そして素足感覚を高いレベルで両立するモデルとして、多くのプレーヤーから支持を集めてきた。

 

そのモレリアネオシリーズ が、2026年に第5世代へと進化する。

 

 

 

今回登場するMORELIA NEO V JAPANは、シリーズが大切にしてきた“素足感覚”をさらに追求した一足だ。モレリアネオ15周年という節目にふさわしく、細部までアップデートが施されている。

 

 

 

同じモレリアシリーズの中で共通するアップデートを備えながらも、MORELIA NEO V JAPANはあくまで別軸のスパイクだ。モレリアが受け継いできた天然皮革ならではのフィット感をベースにしつつ、MORELIA NEO V JAPANでは、より軽量性やスピード感、足との一体感を重視した設計が貫かれている。

 

まず注目したいのは、タング構造だ。形状や素材を見直すことで、わずか1~2gの軽量化を実現。小さな数字に見えるが、足元の数グラムはプレー中の感覚に直結する。軽さとフィット感を両立させるための、細かな設計変更と言える。

 

 

 

アウトソールも新たに開発された。軽量性を追求しながら、足裏への突き上げ感を緩和。スピード系スパイクに求められる軽さはそのままに、より自然な足裏感覚を目指している。

 

 

 

アッパーにも進化がある。前足部のスポンジ材料を見直し、モレリアⅡ JAPAN同様の日本製素材へアップデート。足当たりはより柔らかくなり、ボールタッチや踏み込みの瞬間に感じる“素足に近い感覚”をさらに高めている。

 

中足部には、BareFoot Leather NEOを採用。さらに補強材には日本製の新素材を使用し、形状も一から見直された。柔軟性を保ちながら、プレーヤーが求めるホールド感を実現している点も見逃せない。

 

また、革の伸びを抑えるマイクロタフタには、モレリア同様の高密度マイクロタフタを採用。履き始めのフィット感を長く持続させるためのアップデートだ。

 

 

 

さらに15周年限定企画として、専用シューキーパーも展開される。Engineered Fit Last NEOに合わせて開発された、15thロゴ入りの木製シューキーパーだ。スパイクそのものだけでなく、大切に履き続けるためのアイテムまで用意されているところに、モレリアネオというシリーズへのこだわりが感じられる。

 

軽いだけではない。柔らかいだけでもない。足とスパイクの境界をどこまで近づけられるか。その問いに、ミズノが第5世代として出した答えがMORELIA NEO V JAPANなのだろう。

 

では、その進化は実際のプレーでどう感じられるのか。続いて、試し履きセッションでの体感をレポートする。

 


■ドリブル、パス、トラップ、シュートで感じた“素足感覚”の進化

 

 

トライアルセッションは、軽いアップからスタートした。

 

あいにくの天候もあり、強度の高いプレーを長く試すことは難しかったが、実際に足を入れてみると、まず印象的だったのはアッパーの柔らかさだった。前足部の足当たりがやさしく、足の形に自然に沿ってくれる感覚がある。軽いだけでなく、中足部のホールド感もしっかりあり、足とスパイクの距離が近い。

 

 

 

ドリブルでは、細かいタッチのしやすさが際立った。足先でボールを運ぶ感覚がつかみやすく、切り返しでもスパイクの重さが邪魔をしない。

 

 

 

パスでは、ボールを押し出す感覚がわかりやすい。アッパーが柔らかいため、インパクトの感触が足に残り、ショートパスの強弱もコントロールしやすかった。

 

 

 

トラップでは、ボールを弾くというより、足元に収める感覚が自然だった。浮き球や少し強めのパスでも、ボールの勢いを受け止めやすい。

 

 

 

シュートでは、軽量モデルらしい振り抜きの良さがある。踏み込んだときの突き上げ感も抑えられていて、力を伝えやすい印象だった。

 

軽さ、柔らかさ、そして安心感。

 

MORELIA NEO V JAPANは、ただ軽さを追求した一足ではない。足入れの自然さ、ボールタッチの繊細さ、踏み込んだときの安定感まで含めて、“素足感覚”を高いレベルで表現したモデルだった。

 

 


最後に、この日の試し履きセッションに参加したアルペングループの社員メンバーに、実際に履いてプレーした印象や、店頭で伝えたいポイントを聞いた。

 

 

■「変わらない良さ」と「細かな進化」。スタッフが感じたモレリアネオらしさ

 

――最初に本日の率直な感想をお願いします。

 

向井風太さん(本社 販売企画グループ サッカーチーフアドバイザー)

 

率直に言うと、雨だったのは少し残念でした。ただ、これだけ多くのメンバーが集まって実際に体感できましたし、講義も含めて、とても良いインプットの時間になったと思います。

 

 

柴田京太さん(Alpen NAGOYA:スポーツデポ フラッグシップストア 名古屋栄店)

 

モレリアネオが変わるということで、もともと強い支持を得ているシューズがどう進化するのか、とても楽しみにしていました。実際に体感して感じたのは、いい意味で“変わらなかった”ということです。そこは従業員にも伝えたいですし、お客様にもアウトプットしやすいポイントだと思いました。

 

 

目黒心さん(スポーツデポ 福井大和田店 サッカーシニアアドバイザー)

 

僕自身、ミズノが大好きで、モレリアシリーズもかなり愛用しているスパイクのひとつです。新しいモデルが出るということで、とても楽しみにしていました。あいにくの雨で大きく動くことはできませんでしたが、履いてみて改めて良さを実感できましたし、変わった部分もしっかり理解できたので、とても有意義な時間でした。

 

 

西岡佑樹さん(スポーツデポ 厚別東店 サッカーシニアアドバイザー)

 

こうした試し履きの機会に参加できること自体があまりなかったので、とても貴重でした。もともと“黙っていても売れる”くらい存在感のあるモレリアネオですが、実際に体感して、その違いを自分の中で理解できたことは大きかったです。店舗はもちろん、北海道内にもしっかり広めて、販売につなげていきたいと思います。

 

 

池田有輝さん(スポーツデポ フラッグシップストア マークイズみなとみらい店)

 

モレリアシリーズは、自分が高校生の頃から「選手権で履く夢のようなシューズ」というイメージがありました。W杯イヤーに向けて、新しく生まれ変わると聞いて、率直にすごく楽しみでした。実際に履いて体感できたことで、とても良い機会になったと思います。モレリアを含め、ここからサッカー全体もさらに盛り上がっていくと思うので、自分たちも力を入れて頑張っていきたいです。

 

 

鈴木貴寛さん(Alpen TOKYO:スポーツデポ フラッグシップストア新宿店)

 

新しいモデルを体感できたことは、とても貴重な経験でした。実際に履いてみて良かった点もありましたし、「これはどうだろう」と感じた部分もありました。そのあたりはしっかりお店に持ち帰って、プレーヤーの方々や、これから履く子どもたちに伝えていきたいです。

 


――前作からの進化は、どう感じましたか。

 

向井さん「前作からの進化で、いちばん体感しやすいのはサイドのパーツだと思います。横の補強部分に少し硬さが出たので、そこは比較的わかりやすい変化かなと感じました。」

 

鈴木さん「シンプルに、ベータがかなり履きやすくなったと感じました。前作はニットとメッシュアッパーでしたが、今回はシンプルなニットになって、足入れのしやすさがすごく良くなったと思います。」

 

 

 

柴田さん「今回の大きなポイントは、やっぱりベータの履きやすさが上がったことだと思います。一方で、モレリアらしさはちゃんと残っている。大きく変わったというよりは、気づかないくらい細かな改良が積み重なっている印象でした。

 

耐久性が上がったことや、ハトメまわり、縫製部分が良くなったところは、実際に使い込んでいく中で見えてくるポイントかなと思います。正直、今日この数時間だけではわからない部分も多いですね。」

 

目黒さん「高密度マイクロタフタになったことで、革の伸びが抑えられるというのは、発売後に履き続けていく中で「前作より伸びにくいね」と感じられるポイントになってくると思います。」

 

西岡さん「MORELIA II JAPANも、今になってお客様のレビューが上がってきていますよね。「軽くて使いやすい」とか、「これが良かったから使い続けたい」とか。

 

今回のモデルも、本当の評価が見えてくるのは来年以降かもしれません。もちろん、言われれば「軽くなったな」とか、1~2グラム単位の変化は感じますけど、それだけではない部分が大きいと思います。」

 

池田さん「時間が経たないとわからない部分はありますよね。ただ、自分は屈曲感がつきやすくなったように感じて、その点はすごく良かったです。」

 

 

――ソールに関してはどうですか?

 

 

鈴木さん「前作より突き上げ感はなくなったと思います。自分も前作を履いていた時期があって、かかとから母指球にかけての中間あたりに少し痛さを感じることがあったんですけど、それは今回はかなりなくなった印象です。」

 

目黒さん「自然な足の動きに近づいたイメージです。あとは、横のアッパー部分のフィット感も良かったです。前作は少し柔らかすぎると感じる部分もあったんですが、今回は程よい硬さがあって、でも硬すぎない。」

 

 

 

池田さん「本当にちょうどいい柔らかさを保ちながら、しっかりサポートしてくれる感覚がありました。横ブレ感を抑えてくれる印象がありますね。」

 


――カラー展開についてはどう思いますか。

 

 

目黒さん「今回のカラー、すごく好きです。爽やかですよね。」

 

柴田さん「W杯を意識したカラーという説明もありましたし、すごくきれいだと思います。ただ、定番カラーだけでなく、もう少し攻めたカラーも欲しい気持ちはありますね。」

 

鈴木さん「黄色とか赤とか、そういう思い切った色も期待したいです。」

 

向井さん「オレンジも欲しいですね。」

 

 

――接客の際に、どうアドバイスしたいですか。

 

 

向井さん「周りからは、「履き口が少し緩い」「広がる感覚がある」という声もあります。それがミズノらしさでもあり、場合によっては気になる部分でもあると思います。接客では、結び方を工夫したり、グリップ力のあるソックスを合わせたりすることで対応できます、と伝えるのがいいかなと思います。」

 

柴田さん「モレリアを使っている人ほど、今回のアップデートは喜ぶんじゃないかと思います。モレリアユーザーのためのアップデートという感じがしますね。」

 

 

 

目黒さん「履く前は、ソールのアップデートで少しネオ2に近づいたのかなと思っていました。自分はずっと中足部が痛くなりやすかったので、そこが気になっていたんですけど、3や4で感じていた土踏まずあたりの違和感は、今回はかなりなくなったと思います。そこはすごくうれしいポイントでした。」

 

鈴木さん「モレリアネオ2派の人って、履き口の硬さを気にしている印象がありますけど、そのあたりは今回少し張りが出たことで変わってきそうですよね。」

 

西岡さん「そう考えると、モナルシーダとも比較しやすくなった気がします。」

 

向井さん「モナルシーダも新色が登場しますが、そこは絶対売れますし、モレリアとの違いをしっかり伝えていくべきだと思います。」

 


――では最後に、今後のモレリアネオシリーズに期待することをお願いします。

 

 

柴田さん「やっぱり、“変わらない良さ”ってありますよね。」

 

西岡さん「これからさらに進化してほしい気持ちはあるけれど、どこをどう変えるのかは難しいところですよね。」

 

目黒さん「変えちゃいけない部分もあると思います。」

 

向井さん「本当にそうです。「このままでいいんだよね」という感覚があります。モレリアネオとして、このまま突き進んでほしいです。」

 

鈴木さん「考えすぎて変えすぎないでほしいですね。唯一無二の存在でいてほしいです。」

 

池田さん「ミズノがずっと言っている“あり続ける”という考え方を、これからも体現してほしいと思います。」


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【写真】軍記ひろし
【取材・文章】池田鉄平
【取材協力】ミズノ株式会社

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