サッカーのシャドーとは? 役割や必要な能力をわかりやすく解説

一昔前は「ロスタイム」と呼ばれていた追加時間が現在は「アディショナルタイム」と呼ばれるようになるなど、サッカーの用語は時代によって変化したり、増えたりするものです。
特に、近年はフォーメーションを紹介するタイミングなどで「シャドー」という言葉を耳にする機会が増えたと感じている方は多いかもしれません。サッカーにおけるシャドーとは、どのような意味なのでしょうか。
この記事では、サッカーにおけるシャドーの概要をご紹介します。

 


【目次】
■シャドーとは
■シャドーに求められる役割
・フォワードを助ける
・スペースを作る
・前線のディフェンス
■トップ下やセカンドトップとは何が違う?
■シャドーに向いている選手の特徴
・オフザボールの動きが上手
・運動量が豊富
・シュートもパスも出せる
■試合観戦時はシャドーの動きに注目してみよう!

 

 

■シャドーとは

 

シャドーとは、フォワード(FW)とミッドフィールダー(MF)の間に位置する選手の役割のことです。シャドーストライカーとも呼ばれます。
センターフォワード(CF/ストライカー)のやや後ろ、1トップの下に2人のシャドーを配置するというフォーメーションが一般的です。

ポイントは、シャドーはポジションのひとつではなく役割だという点です。具体的に、シャドーというポジションの選手がいるのではなく、センターフォワードに近いセカンドトップ(ST)や攻撃的ミッドフィールダー(OMF)などを務める選手が、試合の状況に応じてシャドーの役割を担うことになります。

 

 

■シャドーに求められる役割

 

フォワードの下という前線の高い位置でプレーするシャドーには、さまざまな役割が求められます。主な役割は、フォワードを助ける、スペースを作る、前線のディフェンスの3点です。
各役割の概要をご紹介します。

 

・フォワードを助ける
基本的に、シャドーを担う選手はセンターフォワードの近くにいることが多くなります。
そのため、相手のディフェンダーとミッドフィールダーとの間に生まれたスペースでボールを受けて、味方のフォワードにパスを出してゴールをアシストしたり、自分自身で裏に抜け出してゴールを決めたりすることが求められます。

 

また、センターフォワードの背後に抜け出す動きで相手ディフェンダーを引き寄せるなど、前線と中盤の連携が途切れてフォワードが孤立するのを防ぐのも役割のひとつです。

 

 

・スペースを作る
シャドーの基本の動きは、名前通り影のように相手の背後に入り込むことです。裏に動く動きを見せることで相手ディフェンダーを自分に引き寄せたり、チームとしての狙いどころをかく乱したりして、自分はもちろん、他の味方もプレーしやすいようにスペースを作る役割が求められます。
特に、相手のセンターバックとサイドバックの間に生まれるハーフスペースは、シャドーが狙いやすいエリアのひとつです。

 

 

・前線のディフェンス
シャドーを担う選手は、前線の高い位置でプレーすることが多くなります。そして、前線の選手が密集しているエリアは、ボールを失いやすい場所のひとつです。
ただし、ボールを奪われてもすぐにディフェンスに切り替えてボールにチャレンジすることで、よりゴールに近い位置から攻撃を再開できるスペースでもあります。

 

前線からディフェンスを行い自チームのチャンスを演出したり、相手の攻撃を遅らせて他の選手が戻る時間を作ったりするのも、シャドーの役割です。
ボールを失ったらすぐに前線から連動して相手にプレスをかける戦略が主流の現代サッカーに置いて、シャドーの守備力はチーム全体の守りを大きく左右することもあります。

 

 

■トップ下やセカンドトップとは何が違う?
基本的に、シャドーはフォワードとミッドフィールダーの間のスペースでプレーすることになります。これは、いわゆる「1.5列目」や「トップ下」と呼ばれる位置です。
いずれも似た位置でプレーする選手ですが、トップ下は攻撃を作る司令塔に近い役割を持ちます。一方で、シャドーはよりゴールに直結するプレーを求められる役割です。

 

また、セカンドトップも似た場所で使われますが、センターフォワードよりも少し低い位置でプレーするフォワードのポジションを指す言葉です。
セカンドトップはポジションを指すのに対して、シャドーはポジションではなく選手の役割や動き方を指すという違いがあります。とはいえ、実際には同じ意味で使われることも少なくありません。
 

 

■シャドーに向いている選手の特徴
味方へのアシストや自分自身でのシュート、前線からのディフェンスなど、シャドーにはさまざまな役割が求められます。多岐にわたるプレーにかかわるシャドーには、どのような選手が向いているのでしょうか。
シャドーに適している選手の特徴としては、次の3点が挙げられます。

 

・オフザボールの動きが上手
シャドーには、前線でスペースを生み出したり、自身がディフェンスラインの裏に抜けてゴールを演出したりする動きが求められます。
基本的に、ボールを持っていない時にその場に立ち尽くしているだけでは、スペースを生み出すことはできません。相手ディフェンスにマークされて、パスをもらえないまま終わってしまうでしょう。

 

そのため、相手の死角にポジショニングできるように立ち回ったり、相手の隙を見てディフェンスラインの裏に抜けたり、空いたスペースに適切なタイミングで走り出したりできるオフザボールの動きのうまさが必要です。

 

 

・運動量が豊富
ゴール前への飛び出しや前線からの守備、ボール保持者へのプレスなど、シャドーを担う選手は前線のさまざまなプレーに関与しなければいけません。攻撃時は最前線でプレーし、守備時は中盤の高さまで戻るなど、上下動の幅も大きくなります。
そのため、試合展開に左右されることはありますが、前線で90分間動き続ける必要があります。試合終盤に差し掛かってもプレーの強度を落とさずに動ける、豊富な運動量も必要不可欠です。

 

 

・シュートもパスも出せる
ゴール付近でプレーする選手のシュート精度が低いと、得点の確率は低くなってしまいます。前線でプレーする以上、シュート精度の高さは必須です。

また、シャドーはストライカーとは異なり周囲の選手へのアシストも求められるため、パスの精度や視野の広さも欠かすことはできません。
裏への抜け出しのようなオフザボールの動きに加えて、シュートとパスの精度も高いレベルで安定しているほど、シャドーとして活躍しやすいといえます。
 

 

■試合観戦時はシャドーの動きに注目してみよう!
味方へのアシストや自分自身でのシュート、相手へのプレスなど、シャドーは前線のさまざまなプレーに関連する役割のひとつです。
シャドーと呼ばれる役割を担う選手には、チームの中心として活躍する世界的な名プレーヤーが数多く名前を連ねています。名プレーヤーの動きに注目してみることで、より前線の攻防が楽しめるかもしれません。
サッカーの試合を観戦する際は、誰がシャドーの役割を担っているのか、具体的にどんな動きをしているのかに注目してみてはいかがでしょうか。


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【文章】アルペングループマガジン編集部

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