速攻(クイック)やツーアタックなど、バレーボールはさまざまな攻撃方法を駆使して得点を狙います。そのバリエーションの中でも、相手のブロックをかわしやすい技術のひとつが「ブロード攻撃」です。
アタックのタイミングや助走の取り方を習得してブロード攻撃ができるようになると、試合を優位に進めやすくなります。
この記事では、バレーボールにおけるブロード攻撃の概要や打ち方、習得するために取り入れたい練習方法などをご紹介します。
【目次】
■バレーのブロード攻撃とは
■ブロード攻撃の基本の流れ
■ブロード攻撃を行うコツ
・助走のタイミングを計る
・体をひねる
■ブロード攻撃の練習方法
■ブロード以外に覚えておきたい攻撃は?
・時間差攻撃
・フェイクセット
■ブロード攻撃を習得して攻撃の幅を広げよう
■バレーのブロード攻撃とは

ブロード(broad)は、「幅が広い」「広々とした」などという意味を持つ英語です。バレーボールにおけるブロードは、アタッカーが斜め方向に走りながら片足でジャンプしてスパイクを行う攻撃方法になります。
アタッカーが移動しながらスパイクを行うので、相手チームは「どこから打ってくるのか」をなかなか判断できません。
結果として、相手選手にスパイカーがマークされにくく、ブロックをかわしやすくなるのがメリットです。
■ブロード攻撃の基本の流れ

ブロード攻撃は、次のような流れでプレーするのが基本です。
1.セッターがボールをトスする
ブロードはクイック攻撃のひとつで、レシーブが乱れると使いにくくなります。セッターがトスを上げられる状況で使うのが基本です。
2.スパイカーが助走を行う
セッターのトスと同時か、トスを上げるよりも少し早めに助走を取ります。
セッターは通常のスパイクよりも速く低いトスを上げるのもポイントです。
3.片足でジャンプしてスパイクする
右利きの場合は右方向に走って片足でジャンプしながらスパイクを行います。左利きの場合は左方向に走ってからスパイクしましょう。空中で横に移動しながらボールを捉えるので、普段とはミートの感覚が若干異なるかもしれません。
また、普段よりも勢いがついているので、着地にも注意が必要です。
■ブロード攻撃を行うコツ
ブロード攻撃は移動しながらスパイクを行う必要があるため、基本となるオープンスパイク(オープン攻撃)よりも難度が高いです。難しいテクニックを習得するために、普段の練習から次の2点を意識してみてください。
・助走のタイミングを計る
スパイカーのポイントは、助走するタイミングを計ることです。基本的には、セッターがトスを上げるタイミングか、少し早めを目安に走り出すことを心がけましょう。
ただし、自分のポジショニングやセッターとの距離、ボールの高さなどによって、具体的な走り出しのタイミングは変わります。
「この場所ならいつ走り出せば良い」などといった助走のタイミングを体に染み込ませるには、繰り返しの練習が欠かせません。
・体をひねる
オープンスパイクやバックアタックなどと異なり、ブロード攻撃では相手コート側ではなく斜め方向に向かって助走するため、体が横に流れやすくなります。
体が横に流れた状態でスパイクしても、助走で蓄えた力をボールに伝えきれません。スパイクのタイミングで体をひねり、できる限りボールに力を伝えることが、ブロード攻撃の威力を高めるコツです。
また、勢いがつきすぎると体がネットに触れてしまう恐れがあります。タッチネットにならないよう注意することも大切です。
■ブロード攻撃の練習方法
ブロード攻撃の練習をする際は、助走やジャンプ、スパイクなどの動きを分解して、ひとつひとつ覚えていくのが効率的です。
まずは、助走のタイミングや踏み切りの位置を覚えておきましょう。コーンなどを使って助走を取るコースを決めたら、助走と踏み切り動作だけ反復練習するのがおすすめです。
ジャンプのタイミングや位置がつかめてきたら、スパイクの動きや着地後の姿勢といった点にも気を配ってみてください。
それらの動きに慣れてきたら、セッターにトスを上げてもらいながら、ブロード攻撃でスパイクを打つ練習に取り組みましょう。
この時、最初から速さを意識してプレーする必要はありません。ひとつひとつの動きを確認するために、ゆっくりしたスピードから始めましょう。慣れに応じて少しずつテンポを上げていくことが、プレーの質を高めるためのポイントです。
■ブロード以外に覚えておきたい攻撃は?
バレーボールには、ブロード以外にもさまざまな攻撃方法があります。どれかひとつの攻撃だけできるようになっても、相手に「この攻撃しかない」と思われてしまうと、効果が薄れてしまいます。
戦略の幅を広げるには、複数の攻撃方法を習得することが大切です。
ブロード攻撃と似ている攻撃方法を2つご紹介するので、併せて覚えておきましょう。
・時間差攻撃
ブロッカーのタイミングをずらしてスパイクを行うのが「時間差攻撃」です。例としては、クイックのタイミングでおとりのスパイカーがブロックを引き付け、その直後に別の選手がスパイクをたたき込む方法が挙げられます。
また、スパイカーがスパイクまでのタメを普段よりも作ることで、ブロッカーのタイミングをずらす「一人時間差」という攻撃方法も有効です。
どちらの場合も、相手のブロックを外すことができるため、自由にスパイクを打ちやすくなります。
・フェイクセット
スパイクを打つように見せかけてから、空中でトスを上げて他の攻撃につなげるプレーが「フェイクセット」です。ツーアタックの動きを見せてから別の選手にトスを上げるプレーなどが挙げられます。
時間差攻撃やブロード攻撃と同様に、相手のブロックを避けてノーマークでスパイクできる可能性を高められるのが、フェイクセットのメリットです。
ただし、フェイクセットではジャンプしながら動きを切り替えなければいけません。実際に行うためには、高い身体能力やバランス感覚が必要になります。
■ブロード攻撃を習得して攻撃の幅を広げよう
ブロード攻撃は、斜め方向に移動しながら踏み切ることで相手選手を惑わし、ブロックをかわしやすくなる強力な攻撃方法のひとつです。相手が的を絞りにくくなるので、攻撃を優位に進めやすくなります。
ただし、一般的なオープンスパイクとは動きが異なるため、難度が高い点には注意が必要です。習得するには、トスに合わせて助走のタイミングを計ったり、空中で体をひねったりする動作を、日々の練習を通じて身につけなければいけません。
また、ブロード攻撃は強力ですが、単体だと相手が慣れてしまう可能性があります。相手ブロックを翻弄するために、時間差攻撃やフェイクセットなども習得して、多彩な攻撃パターンを身につけましょう。
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【文章】アルペングループマガジン編集部