バドミントンは、ラケットを使ってシャトルを打ち合い、得点を競うスポーツです。ラケットの性能はもちろん、シャトルの種類もプレーの質を大きく左右することがあります。
試合の際はもちろん、練習でも環境に適したシャトルを選ぶことが、プレーの質を向上させるためには重要です。特に、シャトル選びで注意したい点に、ケースに記載されている番号があります。
この記事では、バドミントンのシャトル選びで重要なスピード番号の概要をご紹介します。
【目次】
■バドミントンのシャトルの特性
■シャトルのスピード番号とは
・番号による使い分け方
・番号が異なるシャトルは何が違う?
・ナイロン製シャトルの番号の見方
■番号以外に確認したいシャトルの要素
・羽根の素材
・品質
■環境や目的に合ったシャトルを選ぼう
■バドミントンのシャトルの特性

バドミントンのシャトルはコルクと羽根から作られていて、重さはわずか5gほどしかありません。軽いうえに羽根の影響で重量に対して体積が大きく、空気の影響を受けやすいという特徴を備えています。
そのため、気温や気圧によって飛び方が大きく変わります。
一般的には、気温が高い環境では空気は膨張して密度が小さくなるため空気抵抗が減り、シャトルも飛びやすくなります。反対に、気温が低いほど空気の密度が大きくなるので空気抵抗も増し、シャトルが飛びにくくなってしまうのです。
■シャトルのスピード番号とは
非常に軽いバドミントンのシャトルは、飛び方が空気に左右されるものです。環境による飛距離の違いをできる限りなくすために、各メーカーは飛びやすさを調整しています。
その飛びやすさの目安を表記したのが、シャトルケースなどに記載されている「スピード番号」と呼ばれる数字です。
・番号による使い分け方
シャトルのケースに書かれている番号は、スピード番号や温度表示番号と呼ばれるものです。数字が大きいシャトルほど、遠くまで飛びやすいように調整されています。
流通している多くのシャトルには2~5番までの番号が割り振られていて、バドミントンをプレーする場所の環境に応じて、以下のように使い分けるのが一般的です。
【シャトル番号と使用する環境の目安】
・2番(夏用):27℃~33℃
・3番(春秋用):22℃~28℃
・4番(春秋用):17℃~23℃
・5番(冬用):12℃~18℃
番号が小さいシャトルよりも、大きいシャトルの方が飛びやすくなっています。
1番や6番、7番のスピード番号もありますが、あまり使われることはありません。これは、使用に適した環境が限られていることが理由です。
また、標高が高い場所は気圧の影響でシャトルが飛びやすくなるため、冬場でも夏用の飛びにくいシャトルを使って飛距離を調整することがあります。
・番号が異なるシャトルは何が違う?
スピード番号の異なるシャトルの具体的な違いは、重量と羽根の角度、サイズの3点です。基本的には、番号が小さいシャトルほど飛びを抑えるため軽めに作られていますが、重さを変えるだけでは飛距離がばらつく原因になってしまうため、羽根の角度などを調整して空気抵抗を変えることで、シャトルの飛距離のばらつきを抑えています。
また、シャトルのスピード番号で耐久性が変わることはありませんが、空気が乾燥しているなど、季節的な要因で「壊れやすい」と感じる可能性はあります。
・ナイロン製シャトルの番号の見方
主に練習やレジャー用途で使われるナイロン(合成繊維)製のシャトルも、温度によって適正な商品が変わります。ナイロン製のシャトルはスピード番号ではなく、英語で記載されていることもあるので、違いを覚えておきましょう。
【ナイロン製シャトルの表記とスピード番号の目安】
・Slow=2番(気温が高い夏用)
・Medium=3番(春秋など、幅広い環境で使用可能)
・Fast=4番(冬などの気温が低い場所用)
キャップの色で適正温度の範囲を判断することも可能です。
ただし、上記はあくまでも目安でしかありません。実際の飛び方は、メーカーやモデルによって異なる場合があります。
実際に打ってみて、飛び具合を確認しておくと確実です。
■番号以外に確認したいシャトルの要素

シャトルの打ちやすさなどを決めるのは、スピード番号だけではありません。シャトルを用意する際は、スピード番号以外にも以下の点を確認しておきましょう。
・羽根の素材
シャトルの飛距離やスピード、耐久性は、羽根の素材に大きく左右されるものです。バドミントンのシャトルには、天然素材やナイロンが主に使われています。
それぞれの主な特徴は、以下のとおりです。
【天然素材】
ガチョウやアヒルといった水鳥の羽根を使用したシャトルは、打球感に優れているのが魅力です。一般的には、ガチョウの羽根を使ったものの方が、アヒルの羽根よりも品質が良いとされていますが、部活動の練習やレクリエーション目的であれば、過度にこだわる必要はないでしょう。
公式戦で使用されるのは、この天然素材のシャトルです。
【ナイロン】
ナイロンで羽根が作られているシャトルもあります。天然素材のシャトルに比べて耐久性が高く、価格も安価なのが特徴です。
ただし、天然素材のシャトルに比べると飛びの安定性などは劣ります。長く使うことができるので、普段の練習用途に最適です。
普段の練習は安価で耐久性に優れたナイロン製、試合前の練習は本番と同じ打球感の天然素材などといった形で使い分けると、シャトルにかかるコストを抑えやすくなります。
・品質
シャトルの品質も覚えておきましょう。
例えば、「日本バドミントン協会」が認定した第一種検定合格球は、大規模な大会でも使用される高品質なものです。普段使いは難しいかもしれませんが、大会直前に検定球で練習しておけば、本番のイメージトレーニングにつながります。
また、シャトルの打球感に関わる、コルクの種類も確認しておくと安心です。
【天然コルク】
公式試合で使用するシャトルでも使われているのが天然コルクです。打球感に優れています。
【人工コルク】
見た目は天然コルクとほとんど変わりませんが、若干打球感に違いを覚えることもあります。
【圧縮コルク】
コルクの粒などを固めたもので価格が安価です。耐久性などは劣ります。
■環境や目的に合ったシャトルを選ぼう
バドミントンのシャトルは非常に軽いため、気温や空気の影響を受けて飛び方が大きく変わります。季節や体育館の温度、練習場所の標高などに応じて、適切なスピード番号のシャトルを使い分けることを心がけましょう。
また、普段の練習はナイロン製の安価なシャトルを使い、大会前は天然素材のシャトルで打球感を養うなど、用途に応じた使い分けを行うのもおすすめです。
環境や目的に応じてシャトルを使い分けて、効率的に練習を行いましょう。
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【文章】アルペングループマガジン編集部