Jordan ブランドの新作バスケットボールシューズ「TATUM 5(テイタム 5)」を体感するイベントが開催された。参加したのは、アルペンやスポーツデポ、ナイキ直営店のスタッフたち。商品の特徴を学び、自らコートで動きながら履き心地を確かめた。
ゲストには、福岡大学附属大濠高等学校男子 バスケットボール部の片峯聡太監督と、同校出身でアルティーリ千葉に所属する渡邉伶音選手が登壇した。
■プレーに没頭するためのホールド感と反発性

TATUM 5は、NBAで活躍するジェイソン・テイタムのシグネチャーシリーズ第5弾。今回のイベントで掲げられたキーワードは「ロックイン」。目の前のプレーに集中し、没頭できるシューズであることが紹介された。

商品説明で開発の着眼点として挙げられたのは、スクリーンを使いながらS字を描くように進む「スネークドリブル」だ。方向を変えて加速する動きに対応するため、今作では、素早い加速と信頼できるホールド感を追求している。


その特徴を象徴するのが、シューレースの下を通るストラップ。足の甲の高さや幅に合わせて締め具合を調節し、中足部をしっかり支える構造になっている。

前足部にはAir Zoomを搭載し、蹴り出しやジャンプをサポート。成型されたアッパーや中足部を支える構造で安定性を高め、ヘリンボーンパターンのアウトソールが、急停止や方向転換に必要なグリップを担う。

国内発売は10月15日を予定しており、PFモデルの価格は17,160円(税込)となる。
■渡邉選手と片峯監督が語る、足を入れた瞬間の感覚

トークセッションでは、かつての教え子と指導者ならではのエピソードも飛び出した。
渡邉選手のシューズのサイズは、小学6年生で30cm。現在は35cmや36cmを履いているという。片峯監督は、高校時代をこう振り返る。
「大濠にいた3年間で、一番写真を撮られていたのは、伶音でも、もちろん僕でもなくて、下駄箱にある伶音の靴だったんですよ」
そんな渡邉選手が、TATUM 5の第一印象として挙げたのは、足へのフィット感だった。

「すごく足にフィットしている感じがありました。自分は床に接している感覚が欲しいんですけど、このシューズはAir Zoomが前足部に入っていて、かかと側は接地感がしっかりある。すごく履きやすいと感じました」
一方、片峯監督は、前作TATUM 4(テイタム 4)を「履き心地のいいスニーカーのようだった」と表現。長く履いても疲れにくいという自身の印象を踏まえ、今作の変化を語った。

「TATUM 5は、その履き心地のよさに、クッション性とホールド感が加わった印象です。事前に選手たちと2回ほどワークアウトしましたが、安心して強度の高い動きができると感じました」
当日も新品を履いていたという片峯監督は、こう続けた。

「バスケットボールシューズは、履き慣らしてから使うという感覚もあると思います。でも、これは今すぐ使える、実戦的なことができるという印象があります」
ストラップについては、機能に加え、気持ちの変化にも触れた。

「最後にストラップをピタッと留めると、『よし、行くぞ』というマインドセットにもなる。そうした気分の面も含めて、いいなと感じています」
■急停止からシュートへ。コートで履き心地を確かめる

トークセッションの後は、片峯監督によるクリニックへ。参加者はTATUM 5を履き、ストレッチと動作チェックから体を動かしていった。

次の動きに備える基本姿勢「レディーポジション」からダッシュし、ドリブルやディフェンスの練習、ストップ&ゴーへと進む。動き出す瞬間や切り返しの際に、シューズの中で足がずれないか。ホールド感を、バスケットボールの動きの中で確認するメニューだ。

ドリブルからのシュート練習では、ドライブでスピードを上げ、急停止してシュートにつなげる動きにも取り組んだ。止まる場面では、アウトソールが床を捉える感覚を。そこからのジャンプでは、前足部のAir Zoomがもたらす反発を。それぞれの機能を、一連の動作の中で試していく。

メニューは1対1を経て、最後は3対3や5対5のゲーム形式へ。相手の動きに反応し、攻守を切り替える、より実戦に近い状況でシューズを体感する時間となった。

自身も体を動かした片峯監督は、終了後に「足裏や足首に、それほどストレスがかかっていないと感じました」と話した。そのうえで、販売スタッフに向け、サイズ選びの大切さを伝えた。
「このシューズは、足にしっかりフィットさせることがとても大切だと思います。フィット感やクッション性、ホールド感を生かすためにも、自分に合うジャストサイズを選んでほしいですね」
■「止まりすぎない」グリップ。渡邉選手が大切にする接地感

個別インタビューでは、渡邉選手にTATUM 5の着用感をさらに詳しく聞いた。
身長206cmの体格を生かしたインサイドプレーに加え、アウトサイドでもプレーする渡邉選手。プロになり、シューズ選びで意識する点にも変化があったという。
「高校時代はもう少しビッグマン寄りでしたが、プロになってウイングの動きが増えました。基本的な好みは変わっていませんが、もう少し軽いシューズや、切り返しのときのグリップも考えるようになりました。ウイングの選手のディフェンスにつくと、今までになかった動きが必要になる。そういうときに、幅広くサポートしてくれるシューズを選ぶようになったと思います」
重視するのは、柔軟さと軽さ、そして床を捉える感覚だ。足のサイズが大きいこともあり、できるだけ軽量なシューズを選びたいと話す。

「自分は、クッションがありすぎると、走ったりジャンプしたりするときの感覚がずれてしまうんです。実際には跳べているのかもしれないけれど、自分ではあまり実感がなかったり、少し重く感じたりすることがあります」
そのこだわりは、TATUM 5のグリップについての説明にも表れていた。
「しっかり止まれるんですけど、必要以上に止まりすぎる感じではありません。あくまでも自分の体で止まりながら、シューズが少しサポートしてくれる感じでした」
もう一つ、特徴を感じたのがジャンプの場面だった。

「バスケットボールでは、横方向に跳ぶように蹴る動作も多いんです。シューズの反発がそこをサポートしてくれる感覚があって、すごく跳びやすかったです」
また、渡邉選手は足幅が細く、シューズの中で足が横に動くのを抑えたいという。そこで役立ったのがストラップだった。

「こういうタイプは履いたことがなくて、正直、今までは『何のためにあるんだろう』と思っていたんです。実際に試すと、締め具合によってフィット感が変わる。自分は結構強めに締めると、きちっとしたホールド感が得られました」
渡邉選手はトークセッションでも、ガード向けのシューズを履きやすいと感じた経験や、ビッグマン向けのモデルが自分には合わなかった経験を明かしている。
これからTATUM 5を手に取る中高生には、どのようなところを確かめてほしいのか。渡邉選手が勧めたのは、ストラップの調整を含めた試着だ。

「まずは一度、しっかり履いてみてほしいです。ストラップは、緩めがいいのか、強く締めたほうがいいのか、いろいろ試してみてほしいですね。自分は強めに締めていますが、ここを調整することで、いろいろな足幅の人に合わせやすくなると思います。履いた瞬間に『すぐ動けそう』と思える感覚も、確認してほしいです」
■片峯監督が語る、履き心地と気持ちを支える一足

クリニック後の個別インタビューでは、片峯監督にも、この日の手応えと高校生年代のバッシュ選びについて聞いた。
「バスケットボールらしい動きの中でシューズを体感してもらうという狙いは、達成できたと思います。最後には3対3や5対5もでき、バスケットボールの楽しさを共有できたこともよかったですね」
自身もコートで動き、その軽さや履き心地を確かめた。

「2、3時間履いていても、気にならずに動けました。ソールの柔らかさも含めて、履いているときも、履き終えてからも、ストレスのないシューズだと感じています」
ソールの硬さやクッション性、ホールド感を総合的に評価する片峯監督。サイズに余裕がありすぎると、そのよさを十分に生かせないと考えている。一人ひとりの足に合うことを前提に、選手たちには気持ちの面も大切にしてほしいと続けた。

「スポーツ選手にとって、自分で自分のモチベーションを上げられることは大事だと思っています。履き心地がよくて、そのバッシュを履くだけで少し気持ちが上がり、マインドセットできる。そういうところも含めて、バッシュを選んでほしいですね」
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【写真】軍記ひろし
【取材・文】池田鉄平