「沖縄から日本一へ」REGATEドリブル塾・TAKUYAが語る挑戦と、スポーツデポとの新たな一歩

SNSの総フォロワー数は800万人超。ドリブルに特化した発信で国内外から支持を集める「REGATEドリブル塾」代表のTAKUYAさん。プロサッカー選手を目指し、銀行員を経て再びサッカーの世界へ戻った経歴を持つ。

 

今回、REGATEはスポーツデポとの年間契約を締結。TAKUYAさんが目指す「沖縄から日本一へ」とは何か。指導者としての思い、SNSで飛躍した転機、そしてスポーツデポとの出会いまで話を聞いた。

 


■中村俊輔に憧れ、小学生からサッカーノートをつけていた

 

――まず、サッカーを始めたきっかけを教えてください。

 

仲のいい友達がサッカーをやっていて、その子に誘われたのがきっかけです。小学生のときに少年団に入って、「サッカーって楽しいな」と思って本格的に始めました。それまでは一切やったことがなかったんです。

 

 

――当時、憧れていた選手は?

 

 

一番最初に憧れたのは中村俊輔選手です。プレーはもちろん見ていましたけど、本を読んで、中村選手がものすごく努力する選手だと知ったんです。それを見て、「自分ももっと自分を律しないといけない」と火がつきました。小学4年生くらいの頃ですね。

 

中村選手がやっていたのを知って、僕もサッカーノートをつけ始めました。リフティングの記録を取ったり、その日の練習で感じたこと、改善点、良かったプレーを書いたり。週3回の練習のたびに書いて、読み返していました。

 

 

――かなり本気でプロを目指していた?

 

僕は小学校、中学校を宮古島で過ごしたんですが、周りには僕ほど本気でプロを目指している子はあまりいなかったと思います。

 

「プロになる」と言うと、「無理だよ」と言われることもありました。でも、それを言うことすら恥ずかしくないくらい、本気で目指していました。

 

結果的にはプロになれなかったですけど、そこまで一生懸命サッカーに取り組んだことや、努力した経験は、間違いなく今につながっています。

 


■「プロになれなくてよかった」と今は思える

 

――大学卒業後は、一度サッカーから離れています。

 

 

大学まで本気でプロを目指して、岐阜の大学でサッカーをやっていました。でも卒業するときにプロにはなれず、一度、自分の中でその道を閉じました。それで新卒で銀行員になって、4年間くらい働きました。ただ、やっぱりサッカーを諦めきれなかった。それで25歳だった2017年に始めたのがREGATEドリブル塾です。

 

 

――選手ではなく、指導者としてサッカーに戻ったわけですね。

 

そうですね。今は「プロになれなくてよかった」と思うこともあります。サッカーコーチという仕事が、本当に自分の天職だと感じているからです。自分がやってきた練習や努力の仕方を、今は子どもたちに「こうすると成長できるよ」と、自分の経験をもとに伝えられる。

 

それに何より、子どもたちにサッカーを教えている時間が一番楽しいんです。「楽しい」と感じられることって、一つの才能のヒントだと思うんですよ。僕にとっては、コーチという仕事がまさにそうなんだと思います。

 

 

――どんな瞬間に一番やりがいを感じますか?

 

 

子どもの成長って、大人が想像できないくらいすごいんです。一つのきっかけをつかんで、一気に伸びる子もいる。逆に、時間をかけて少しずつ成長する子もいる。その一人ひとりの違いを見ることができるのが、指導者としてすごく楽しいです。

 

僕たちは特にドリブルにフォーカスしているので、チャレンジする場面が多いんですよ。失敗しても、また仕掛ける。そんな子どもたちの姿を見ると、僕たち自身も元気をもらいます。

 

 

■ドリブル上達に「近道はない」

 

――約9年間指導してきて、ドリブル上達の“答え”は見つかりましたか?

 

※上記画像をタップするとYouTubeに遷移します。

 

 

僕は、ドリブルの上達に近道はないと思っています。もちろんコツやポイントを理解して、質の高い練習をすることは大前提です。でも、それでもやっぱり反復が必要です。1回より10回、10回より100回、100回より1000回触った方が上手くなる。だからコーチの役割は、子どもたちにいかに反復してもらうかだと思っています。

 

 

――ただ、反復練習は地味ですよね。

 

そうなんです。だからこそ、どうやってモチベーションを保ってもらうかが大切です。トレーニング方法やドリブルのコツを伝えるだけではなくて、声のかけ方や励まし方も大事。時には、「他の選手より上手くなりたいなら、それだけ練習しないといけないよ」と厳しいことも言います。

 

一度上がったモチベーションを維持することが一番難しい。だから、その気持ちをスクールでどう高め続けてあげられるかを、いつも考えています。

 

 

――今はYouTubeやSNSで、世界中のプレーを見ることもできます。

 

 

今の子たちは、本当に上手いと思います。僕が子どもの頃は、スーパープレーを見るためにDVDをお小遣いで買って、それこそ壊れるくらい何度も見ていました(笑)。今は動画をいつでも見られるので、すごくいい環境だと思います。

 

でも情報が多い分、「自分に何が合っているか」を選ぶのは難しくなっています。
 

僕ら自身が動画を配信している立場ですが、「動画を見ただけでは上手くならないよ」と伝えています。大事なのは、見たあとに実際にやってみること。そこまでがセットです。

 

 

■SNSを始めた理由は「いいものを知ってもらうため」

 

――REGATEはSNSでも大きな支持を集めています。発信を始めたきっかけは?

 

 

最初は、立ち上げたサッカースクールをたくさんの人に知ってもらいたかったからです。

 

僕はプロサッカー選手でもないので、始めた当時は本当に無名でした。でも、「REGATEドリブル塾は絶対にいいスクールにできる」という自信はあったんです。ただ、いいものでも、人に知ってもらえなければ世の中に存在していないのと同じだと思った。だからSNSを始めました。

 

 

――発信を続ける中で、内容も変わっていった?

 

 

視聴者の方から、「これを教えてほしい」「キックがうまくできません」といったコメントやメッセージをもらうようになりました。

 

そこで初めて、「こんなことで悩んでいるんだ」と気づくことも多かったです。
 

その声に一つひとつ応えて動画を作っていった結果が、今につながっています。

 

 

――フォロワーが大きく増えた転機は?

 

Instagramでリールが始まったタイミングですね。「これからは縦動画の時代になる」と思って、YouTubeとは別に縦型動画専用の撮影日を作りました。

 

そこで大量に撮って、編集して、毎日1本投稿する。それを1カ月くらい続けました。すると、2カ月くらいでInstagramのフォロワーが100万人ほど増えたと思います。大きな転機でした。

 

 

――現在は海外のフォロワーも多いそうですね。

 

日本が一番多くて、25%くらいです。ブラジルやインドネシアなど、世界中の人に見てもらっています。でも、数字そのものより、「REGATEの動画を見て子どもがやる気になりました」とか、「もっとサッカーが楽しくなりました」と言ってもらえることの方がうれしいです。自分たちの活動が、その人の成長のきっかけになっている。それを感じられることが一番ですね。

 

 

■「沖縄から日本一へ」に込めた思い

 

――現在掲げている「沖縄から日本一へ」。どんな思いが込められていますか?

 


僕たちはFC REGATEというチームを立ち上げて、日本一を目指しています。
 

その理由の一つが、大人たちが本気で日本一を目指している姿を、子どもたちに見せたいからです。

 

何かを目指すなら、大きな目標を掲げた方が、挑戦する背中の熱量は伝わると思っています。そして「沖縄から」というのは、僕たちが沖縄出身で、ここが本当に大好きだからです。沖縄は、サッカーという意味ではどうしてもハンデがあると思っています。

 

本土のチームと試合をする機会が限られる。遠征するにもお金がかかる。もちろん、それを言い訳にはしたくないですし、子どもたちにも言い訳にしてほしくありません。だからこそ、その環境を乗り越えて沖縄から日本一になれたら、沖縄のサッカー界に新しい風を吹かせられるんじゃないかと思っています。

 

 

――子どもたちに見せたいのは、結果だけではない?

 

 

そうですね。一番見せたいのは、かっこいい大人の背中です。挑戦することって楽しいんだよ、と。挑戦すれば失敗もするし、悔しいこともある。でも、それをやめずに続けることで自分自身が成長できる。そういう姿を見てほしいです。

 

REGATEドリブル塾についても、僕は「日本一愛されるサッカースクール」にしたいと思っています。どこかのスクールと戦って一番になる、という意味ではありません。

 

「REGATEに通ってよかった」「REGATEに出会ったことで成長できた」と思ってもらえる場所にしたい。そしていつか、「世界一愛されるサッカースクール」にしたいですね。

 

 

■スポーツデポとの始まりは、一枚のチラシだった

 

――スポーツデポとの最初の出会いを教えてください。

 

左は、こうへいコーチ(佐久川好平)。REGATEドリブル塾のスクール統括/メインコーチとして、指導や全国のコーチ育成に携わる。

 

 

2017年にREGATEを立ち上げた頃です。SNSで発信する一方で、チラシを配ったり、ポスターを貼らせてもらったりしていました。スポーツデポは、サッカーをやっている子どもたちがたくさん集まる場所だと思ったので、最初にお願いに行った場所の一つでした。
 

当時、豊崎店の店長だった方に、「サッカースクールを始めました。チラシを置かせてください」とお願いしたんです。

 

僕がどこの誰かも分からない状態なのに、すごく温かく対応してくださって。起業したばかりで不安も大きかった時期だったので、真摯に話を聞いてくれたことが本当にうれしかったです。そこからスポーツデポが好きになって、「買い物するならデポにしよう」と決めました。今でも子どもたちのシューズなどはデポで買っています。僕は、人とのつながりや恩をすごく大切にしたいと思っているので、いつか自分たちの活動を通じて恩返しできれば、という思いもずっとありました。

 

 

――そして今回、年間契約につながりました。

 

 

いろいろなつながりがあり、スポーツデポのリニューアルオープンの際に(アルペングループの)大場さんと出会ったことをきっかけに、やり取りするようになりました。そして今回、僕らから「ぜひ一緒にパートナーになってください」と提案しました。僕らの思いや、これからやりたいことに共感していただけた。

 

一方で、スポーツデポさんが目指していることと、REGATEが目指していることにも共通する部分が多いと感じました。だから今回の契約につながったんだと思います。

 

 

■「契約して終わり」ではない。挑戦できるパートナーへ

 

――今後、スポーツデポとどんな取り組みをしていきたいですか?

 

 

契約したことがゴールではありません。スポーツデポさんにはスポーツデポさんが目指している場所があり、僕らにはREGATEが目指している場所がある。その中で、お互いの強みを生かしながら、一緒に成長していきたいと思っています。まずはユニフォームへのスポンサーロゴの掲出がありますし、年間で何度かコラボイベントも予定しています。

 

11月には福岡と大阪で、子どもたちを対象にしたサッカー教室のようなイベントも予定しています。リアルな場で一緒に活動しながら、ネットでも発信していく。それが僕らから提供できる価値の一つだと思っています。

 

 

――売り上げや集客だけが目的ではない?

 

 

僕は、まず「与えること」から始めたいと思っています。子どもたちにいいきっかけを作ってあげる。子どもを応援しているお父さん、お母さんにとって役立つ情報や体験を提供する。そういう場をスポーツデポさんと一緒に作っていきたいです。

 

今回が初めてのコラボなので、もちろん失敗や反省も出ると思います。でも、スポーツデポさんも「失敗しても、そこから改善していけばいい」と言ってくれている。それは、僕たちが大事にしている考え方とすごく近いんです。失敗を恐れず、いろいろなことに挑戦していける。そんなパートナーになっていきたいですね。

 


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【写真】金城智也
【取材・文章】池田鉄平

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