アウトドアナイフの研ぎ方|愛用のナイフ・包丁の切れ味を保つ方法は?

アウトドアシーンでは、食材を切ったり、フェザースティックを作ったり、薪を適度な大きさに割ったりと、何かとアウトドアナイフ(サバイバルナイフ)を使うものです。
さまざまなシーンで便利に使えるアウトドアナイフですが、使う度に刃が欠けて切れ味は落ちていきます。定期的にメンテナンスを行うことが、愛用のナイフを長持ちさせるポイントです。
ここでは、アウトドアナイフや包丁などのメンテナンスで重要な「研ぎ方」のコツをご紹介します。

 

 

【目次】
■ナイフの研ぎ方の基本
・必要な道具をそろえる
・研ぐ範囲を確認する
・切れ味を確認する
・刃の当たる角度を決めて研ぐ
・バリを取って仕上げる
■ナイフを研ぐ時のポイント
・角度を一定に保つ
・研ぎたい場所に印をつける
・素手で作業する
■定期的なお手入れでナイフの切れ味を保とう

 

 

■ナイフの研ぎ方の基本

アウトドアナイフを研ぐのに特別な技術は必要ありません。大切なのは、手順とコツを知っておくことです。
ナイフを研ぐのに必要な道具や、研ぎ方の手順などをご紹介するので、メンテナンスの参考にしてください。

 

・必要な道具をそろえる
ナイフを研ぐために最低限必要なのは、砥石・タオル・水を入れる容器の3点です。

 

【砥石】
粗い表面でナイフの刃先を整えるために使います。種類によって素材や目の粗さ(粒度)は異なりますが、日常的なメンテナンスであれば「中砥石」と呼ばれる番手の砥石があれば十分です。
加えて、目が細かい「仕上げ砥石」も用意しておくと、さらにきれいに仕上げられます。
刃こぼれなどの大きなダメージがある時は、削る力の強い「粗砥石」も必要です。

【タオル】
砥石をそのまま台などに置くと、作業中に動いてしまう恐れがあります。砥石が動くのを防ぐために、タオルも用意しておきましょう。
研いでいる最中に汚れてしまうので、使い古しのもので構いません。

【水を入れる容器】
ナイフは、水でぬらした砥石で研ぐことになります。砥石を水に浸せる程度の大きさの容器も必要です。

 

・研ぐ範囲を確認する
必要な道具を用意したら、ナイフの研ぐ範囲を確認します。研ぐ範囲は刃の断面形状(グラインド)で決まるため、代表的なグラインドを覚えておくと便利です。

 

【フラット】
包丁のような形状で、平坦な刃先に小さな段(セカンドベベル/セカンダリーベベル)がついています。刃を研ぐのは、セカンドベベルの部分です。

【スカンジ】
刃に厚みはあるものの刃先は鋭角で、薪を割ったり、枝を削ったりする作業に向いているタイプです。先端の刃がついた部分を研ぎます。

【ホロウ】
刃の側面が凹んだような形状で、刃先が細かいのが特徴です。フラットタイプと同様に、刃先にある段の部分を研ぎます。

【コンベックス】
斧や鉈に使われることが多いタイプで、刃に厚みがあるのが特徴です。カーブのついた刃先全体を研ぎます。

【チゼル(シングルエッジ)】
刃が片面だけについているタイプです。刃がついている側だけ研ぎます。刃先が鋭利になると刃こぼれしやすくなるため注意が必要です。

 

・切れ味を確認する
刃を研ぐ作業は切れ味を取り戻すために欠かせないメンテナンスですが、研ぎ過ぎると刃が薄くなり、かえって使いにくくなる恐れがあります。
事前にナイフの切れ味を確認したうえで、研ぎ過ぎを防ぐことが大切です。
例えば、刃先が食材にしっかりと入らない時は、切れ味が落ちていると判断できます。

 

他にも、ナイフの刃を親指の爪に当ててみて、引っかかるかどうかを確認する方法でも切れ味のチェックが可能です。刃が滑ってしまう部分は、切れ味が落ちているといえます。
確認作業の際に、指を切らないように注意しましょう。

 

・刃の当たる角度を決めて研ぐ
作業を始める前に、砥石に十分に水を吸わせておく必要があります。必要な道具を準備したら、あらかじめ砥石を水に浸しておきましょう。
ただし、砥石によっては水につけなくても使える場合があるので、商品説明などで使い方を確認しておくと安心です。

 

砥石に水を吸収させたら、ナイフの刃を砥石に当てて研いでいきます。

【研ぎ方の手順】
1.刃を砥石にねかせる
2.刃先を起点にして少しずつナイフを起こし、刃先が安定して砥石に当たる角度を探す
3.角度を決めたら、一定の力・スピードで研ぐ

チゼル以外のグラインドは両方に刃を持っているため、両面のバランスを整えるように研ぐことを心がけましょう。
研いでいる最中に砥石が乾いたら、その都度水をかけてぬらすこともポイントです。

 

・バリを取って仕上げる
ナイフを研ぐと、「バリ」や「かえり」と呼ばれる突起ができます。バリを残したままだとナイフの切れ味が落ちてしまうので、砥石に当てたり、新聞紙でこすったりしてバリを取り除くことがポイントです。

 

バリを取り除いたら新聞紙などを切ってみて、切れ味を確認します。途中で刃が止まるなど、きれいに切ることができない時は研ぎ方が不足しているので、再度研いで仕上げましょう。

また、研ぎ終わったナイフをぬれたまま放置すると、さびが発生する恐れがあります。しっかりと乾かしてから、オリーブオイルやナイフ用の油などを薄く塗って保護することも重要です。

 

 

■ナイフを研ぐ時のポイント

ナイフを研ぐ際は、いくつかのポイントを押さえておくと、初心者の方でもスムーズに作業を進められます。ナイフの研ぎ方のコツは、以下の3点です。

 

・角度を一定に保つ
ナイフの切れ味を取り戻すためには、刃の角度を一定に保ったまま研ぐことが大切です。研いでいる最中に、刃の角度が変わらないように注意してください。
ナイフを指で強く押さえるように研ぐと、余計な力が入って角度が変わりやすくなります。押す時も引く時も、一定の力加減を意識することが大切です。

 

・研ぎたい場所に印をつける
作業に慣れていないと、刃先がしっかりと砥石に当たっているのかわからないかもしれません。慣れるまでは、研ぎたい場所にマーカーなどで印をつけておくのがおすすめです。
印をつけておけば、刃を当てる角度や研ぎ方が合っているかどうかを、目視で確認しやすくなります。

 

また、両面に刃がついているナイフはどちらも同じ程度に研げていないとバランスが悪くなります。研ぎ方のバランスを取るために、「片面20回ずつ」など、慣れるまでは回数を決めて研ぐと良いでしょう。

 

・素手で作業する
ナイフを研ぐ際は、刃の角度や力加減などの微調整が欠かせません。研いでいる最中に、バリができているかなどを確認することもあります。
繊細な感覚が求められるため、作業は手袋などを着けずに素手で行うのがおすすめです。

 

ただし、ぬれた手でナイフの柄を握っていると、手が滑ってしまう恐れがあります。作業中は手を滑らせないように十分に注意してください。

 

 

■定期的なお手入れでナイフの切れ味を保とう
ナイフは、使い続けるうちにどうしても切れ味が落ちてしまうものです。愛用のナイフを長持ちさせるには、定期的にメンテナンスを行って欠けた刃を修復する必要があります。
定期的に研ぎ直すようにすれば、切れ味を長く保つことが可能です。

 

ナイフを研ぐ作業自体は、道具を用意すれば初心者の方でも簡単に行えます。普段使っているナイフの切れ味が悪くなったと感じた際は、自分でナイフを研いでみてはいかがでしょうか。


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【文章】アルペングループマガジン編集部

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