(上記写真:マルコス・ジュニオールは19年のリーグ優勝に貢献)
2026年で34年目のシーズンとなるJリーグでは、数多くの外国人選手がプレーしてきた。W杯に出場したビッグネームがピッチを明るく照らし、国際的には無名な選手が確かな実績を残した。多種多様な足跡のなかから、今回は横浜F・マリノスの歴史を彩った13人の外国人選手を紹介する。
●ラモン・ディアス(93年から95年まで在籍)アルゼンチン代表として82年のスペインW杯に出場し、セリエAとリーグアンで全盛期を過ごした。Jリーグ開幕とともにトリコロールのメンバーとなり、衰え知らずの嗅覚で記念すべき初年度の得点王となった。ほとんどのゴールを利き足の左足で決めており、射程距離の広さとポジショニングの良さが光った。75試合出場52得点。
●ダビド・ビスコンティ(93年から96年まで在籍)Jリーグ開幕とともにアルゼンチン人選手を相次いで獲得したチームに、ディアスとともに加入。得点もアシストも期待できる攻撃的MFとして、4シーズンにわたり稼働した。そのハイライトは95年。ディアスが途中退団したチームでリーグ得点ランク3位の27得点をマークし、ファーストステージ制覇と年間王者就任の原動力となった。キャリアの後年にはアビスパ福岡、サガン鳥栖でもプレーした。F・マリノスで121試合出場、53得点。
●フリオ・サリナス(97年から98年まで在籍)1990年代初頭にドリームチームと呼ばれたFCバルセロナでプレーし、スペイン代表として3度のW杯に出場。188センチの長身でありながら確かなテクニックを備え、97年に21ゴール、98年に13ゴールを記録した。97年から98年にかけて、8試合連続得点のJ1リーグ記録を樹立。日本代表FW城彰二、ボリビア代表MFバルディビエソらと強力なアタック陣を形成した。47試合出場、34得点。
●柳想鐵(99年から00年、03年から04まで在籍)ユ・サンチョルはクラブ史上初の韓国人選手として99年に加入。DFからFWまで幅広くプレーできる万能型で、韓国代表では守備的なポジションのイメージが強かったが、このチームでは得点源として存在感を発揮した。00年はチームトップの17得点を記録してファーストステージ優勝の立役者に。03年に再び加入すると、持ち前のユーティリティ性を存分に発揮してリーグ優勝のチームを支えた。04年は出場機会を減らしたものの、チームはJリーグ連覇を達成した。4年間在籍で80試合出場、30得点。
●ドゥトラ(01年から06年、12年から14年まで在籍)在籍9年で213試合出場は、F・マリノスでの出場試合数としては歴代の外国人選手で最多となる。加入初年度はチームのJ1残留に力を注ぎ、03年と04年のJリーグ連覇に尽力。自身は2年連続でベストイレブンに選出された。12年の復帰時は38歳となっていたが、左サイドバックのレギュラーとして衰え知らずのプレーを披露した。ブラジル代表として実績を残した選手ではないが、その功績はクラブの歴史に刻まれている。
●ウーゴ・ヴィエイラ(17年から18年まで在籍)クラブ初のポルトガル人選手。17年の10ゴール、18年の13ゴールはいずれもチーム最多。18年はリーグカップで5得点を記録し、チームの決勝進出に貢献した。ゴール前で抜け目なくチャンスをモノにし、助っ人外国人としての存在価値を示し続けた。在籍2シーズンだがサポーターに愛され、彼自身もチームとサポーターを愛した。20年に北海道コンサドーレ札幌でもプレー。F・マリノスで59試合出場、23得点。
●チアゴ・マルチンス(18年から21年まで在籍)18年夏にトリコロールの一員になると、圧倒的なスピードを生かして最終ライン中央に君臨していった。指揮官アンジェ・ポステコグルーが採用するハイラインが機能したのは、このブラジル人CBが広範なスペースをカバーしたからに他ならない。鋭い読みを生かしてボールを奪い取り、攻撃の第一歩となるフィードも正確だった。19年のJ1リーグ優勝の立役者のひとりであり、同年のベストイレブンにも選出されている。22年にMLSのニューヨーク・シティへ移籍した。99試合出場、1得点。
●ティーラトン(19年から21年まで在籍)タイを代表する攻撃的な左サイドバック。左足から繰り出すクロスは多くの得点を生み出し、リスタートのキッカーとしても重用された。18年にヴィッセル神戸でプレーし、翌19年にF・マリノスに加入。同年は最終節まで優勝争いがもつれ、2位のFC東京との直接対決となった一戦で、ティーラトンは貴重な先制点をゲットした。F・マリノスでは3シーズンにわたってコンスタントに稼働し、78試合出場で3得点。
●マルコス・ジュニオール(19年から23年まで在籍)19年に加入すると、チーム事情でトップ下、ウイング、CFと複数のポジションを任されながら、シーズンを通して好パフォーマンスを継続。15ゴールをあげてリーグ優勝に尽力した。F・マリノスの選手では93年のラモン・ディアス以来となる得点王に、チームメイトの仲川輝人とともに輝いた。同年はベストイレブンにも選ばれている。チャンスの起点となりつつラストパスの出し手役を担い、フィニッシャーとして対戦相手に脅威を与える存在だった。『ドラゴンボール』の必殺技を真似たゴールパフォーマンスも人気だった。135試合出場、37得点。
レオ・セアラは2シーズン連続で2ケタ得点を記録した
●レオ・セアラ(21年から22年まで在籍)16年にJ3のFC琉球でプレーしたレオ・セアラは、21年にF・マリノスの一員としてJリーグに復帰。マルコス・ジュニオール、前田大然、オナイウ阿道らとスタメンを競いながら、10得点をマークした。翌22年は途中出場が多いなかでチーム最多タイの11得点を記録し、リーグ優勝を後押しした。その後はセレッソ大阪、鹿島アントラーズと渡り歩き、22年から5シーズン連続で2ケタ得点をマーク。25年はJ1得点王に輝いている。F・マリノスでは58試合出場、22得点。
●エウベル(21年から25年まで在籍)マルコス・ジュニオール、レオ・セアラ、アンデルソン・ロペス、ヤン・マテウスら、ブラジルの同胞たちと良好な関係を築いて攻撃を担った。チャンスクリエイトと得点力を兼備するウインガーとして、22年は8得点5アシスト、23年は9得点11アシストを記録。チームがJ1リーグ優勝を成し遂げた22年は、ベストイレブンに選出されている。25年シーズン途中に鹿島アントラーズへ移籍した。F・マリノスで144試合出場、25得点。
●アンデルソン・ロペス(22年から25年まで在籍)サンフレッチェ広島と北海道コンサドーレ札幌で実績を積み上げ、22年にF・マリノスの一員に。左利きのブラジル人ストライカーは絶対的な得点源として23年、24年と20得点以上を記録し、2シーズン連続でJ1リーグ得点王となった。PKによる18得点は歴代6位タイで、外国人選手最多でもある。F・マリノスで119試合出場、59得点。
ジョルディ・クルークスは正確無比のクロスで決定機を生み出す
●ジョルディ・クルークス(25年より在籍中)このベルギー人アタッカーは、21年にアビスパ福岡でJリーグでのキャリアをスタートさせた。その後はセレッソ大阪に移籍し、24年からジュビロ磐田のスカッド入り。25年のJ2で序盤からアシストを量産すると、シーズン途中にF・マリノスへ完全移籍した。左利きだが右サイドを定位置とし、カットインから繰り出されるクロスはピンポイントの精度を誇る。また、縦へ抜け出して右足でもラストパスを供給する。Jリーグ屈指のクロッサーだ。
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