7月11日(木)、Alpen NAGOYAで開催された「アディダス フットボールプレゼンツ MAKI TALK! F50 エディション」にて、槙野智章氏をゲストに迎えたトークイベントが行われました。話題のサッカースパイク『F50(エフゴジュウ)』について語るこのイベントには約30人のファンが参加し、約1時間にわたる熱い交流が繰り広げられました。イベント後に行われた単独インタビューでは、イベント中には聞けなかった貴重な内容も含めて、槙野氏から多くの興味深いお話を伺うことができました。
イベントはゲキサカ スパイクマイスターのKoheiさんの進行でスタート。参加者の熱気に包まれる中、会場に響き渡る大きな拍手に迎えられ、槙野智章氏が登壇しました。壇上に立った槙野氏は、穏やかな笑顔を浮かべながら観客に向かって一礼し、「僕のメッセージを含めて皆さんの質問にお答えしますので、よろしくお願いいたします」と力強く宣言。その言葉に、会場はさらに温かい雰囲気に包まれました。
■引退後の生活と監督業への意欲
まず、現役引退後の過ごし方について話が及びました。
槙野氏:「引退して2年目になりますが、監督になりたいという目標と夢を持って取り組んでいます。監督になるためには情熱も大事ですが、それ以上にライセンスが必要です。車の免許と同じように授業を受けたり実技をしたりしてライセンス獲得に向かっての段階を踏んでいきます。今、A級ライセンスという1番上のカテゴリーの1つ下のライセンスを取得しました。次にS級ライセンスを来年1年間で取得する予定です。これでようやく自分のなりたい監督になれます」
さらに、日本代表の監督やJリーグクラブの監督を目指しているかについても語りました。
槙野氏:「もちろんです。まずはJリーグの監督を目指しています。名古屋グランパスエイトが調子悪いので、グランパスの監督をやりたいなと思っています。Jリーグの監督を目指し、自分を必要としてくれるクラブで指導したいと思います」
■多岐にわたる活動とサッカーへの情熱
次に、現在の多彩な活動と現役時代を比較しながら、槙野氏はサッカーへの深い愛情について語ってくれました。
槙野氏:「現在はグルメ番組にも出演したりなど、プロ時代と現役を引退した今とではいろいろ違いがありますが、どちらにも楽しさがあります。7歳からサッカーを始め、緑の芝生の上でプレーするのが一番楽しいし、自分らしさが出ると感じています。サッカーの良いところは、チームで1つの目標に向かって動くこと。チームメイトと勝ったり負けたり、優勝したりすることはとても楽しいです。その興奮や楽しさをずっと覚えています」
■2015年以来の復刻、アディダスF50スパイクの魅力に迫る
2015年以来の復刻となるアディダスのF50スパイクに話題が移りました。
Koheiさん:「スパイクは、まだ実際に履かれていないんですよね?」
槙野氏:「そうですね。まだ履いていません。ただ、スパイクがプレーに与える影響、特にポジティブな影響については非常に気になりますね」
Koheiさん:「ちなみに、デザイン面での第一印象はどうですか?」
槙野氏:「過去のF50シリーズと並べてみると、F50の進化が垣間見えます。今作は非常に軽量化されていて、ボールタッチが非常にやりやすいと思います。選手にとって軽量化は非常に重要で、僕もスパイクの軽さを重視して選んでいました」
■槙野流のスパイクスタイル
Koheiさん:「槙野さん流のスタイルは、右足が青色、左足が黄色のスパイクでしたが、そのきっかけは何ですか?」
槙野氏:「試合には3~4足のスパイクを持っていくことが多いのですが、僕は6足持っていきました。雨や芝の状況に応じてスパイクを選ぶためです。スパイクをロッカーの前に並べていた時、カラーバリエーションの多さに驚いた選手が転んでしまったことがありました。その時に偶然、黒とオレンジのスパイクが混ざっていたのを見て、『これを色違いで履いてみよう』と思いました。その試合ではゴールを決め、SNSで話題になったので、その後チームが3連勝したこともあり、そのスタイルを続けることにしました」
Koheiさん:「なるほど、素晴らしいエピソードですね」
槙野氏:「子供たちからも『真似したい』という声をいただきます。ただ、お父さんお母さんからは『スパイクを2足買わなければならないのでやめてほしい』と言われることもあります(笑)。それでも、真似したいという声や見てくれている反応があるのは、やって良かったなと思います」
■スピード至上主義のF50を語る
Koheiさん:「F50は『スピード至上主義』というキャッチコピーで、スピードにフォーカスしたモデルになっています。現代サッカーにおけるスピードについてどう思いますか?」
槙野氏:「スピードといっても、プレースピード、足の速さ、ボールスピード、頭の回転の速さ、リカバリーの速さなど、いろんな種類があります。現代のサッカーでは、スピードや強度が非常に重要だと思います。このスピードをサポートしてくれるスパイクは、プレイヤーにとって大きな助けになりますね」
Koheiさん:「このスパイクがスピードをサポートするという点で、槙野さんの考えは?」
槙野氏:「軽量化されたスパイクは、選手にとって大きなメリットです。足が軽くなることで、ストレスを感じずにプレーでき、自分の能力を最大限に発揮できます。少しでも相手より速く動けることは大きなアドバンテージになります。ぜひ試してみてください。F50は履くと違いが分かると思います。このイベントが終わった後、ぜひお店で足入れしてみてください」
■サッカーを頑張る子供たちへのメッセージ
Koheiさん:「今日はサッカーを頑張っている子供たちも来ています。プロの世界で活躍された槙野さんからアドバイスをお願いします」
槙野氏:「サッカーを楽しむことが一番大切です。挫折や壁にぶつかることもありますが、それは成長のチャンスです。失敗は成功のもと。いっぱいチャレンジして、いっぱいミスをしてください。そして、楽しんでください。勉強も大事ですよ。大谷翔平選手も言っていますが、スポーツが上手くなるためには勉強も大切です」
■質問タイム
Koheiさん:「質問タイムに移りましょう。質問がある方はどうぞ。」
参加者:「足が速くなりたいです。どうすればいいですか?」
槙野氏:「足が速くなるためには、正しい走り方を学ぶことが大切です。足の設置場所が重要。地面に対して一番力が加わる場所に足を置いて走ること。試合中に前に足を出すのではなく、足元にしっかり設置することでスピードが変わります。ぜひ覚えておいてください。ウサイン・ボルトや陸上選手はみんなそうしています」
参加者:「スパイクの話ですが、槙野さんのお気に入りのF50はどれですか?」
槙野氏:「いい質問ですね!僕一のお気に入りのF50は、アディゼロの黒バージョンですね。これ最高でした。」
Koheiさん:「このモデルは人気でしたよね。実際、どの辺が好きだったんですか?」
槙野氏:「シンプルなデザインが好きでしたね。スパイクを履いた時に、上から自分の足を見た時の見た目が綺麗で、足がスパイクと同化している感じがしました。履いている感覚がなく、裸足でサッカーをしているような感覚。それがこのスパイクの特徴でした。練習や試合が終わると、手入れにすごく気を使いました。少しでも汚れたら紐を取って綺麗にしていました。それくらい大切にしていたスパイクです」
■プレゼントと記念撮影
Koheiさん:「ここで本日のスペシャルプレゼントとして、槙野さんから色紙にサインを書いていただきましたので、皆さんにお渡しします。」
槙野氏:「はい、色紙にサインを書きましたので、これを皆さんにお渡しします。持って帰ってください」
Koheiさん:「記念撮影の際にご家庭に1枚お渡ししますので、写真撮影の際に受け取ってください」
■エンディング
槙野氏:「皆さん、今日はありがとうございました。短い時間でしたが、いろんなことをお話しさせていただきました。明日から役立てることが一つでもあれば嬉しいです。道具を大事にすること、勉強すること、目標や夢を持って頑張ること、たくさんのことを言いましたが、楽しんで取り組んでください。
そして、お父さんお母さんへの感謝の気持ちを忘れずに。皆さんが持っている道具や服は、ご両親が一生懸命働いて得たお金で手に入れたものです。『ありがとう』の言葉を大切にしましょう。僕が監督になった時には、皆さんが僕のチームの選手として活躍できるように、お互いに目標に向かって頑張りましょう。またイベントで会いましょう。ありがとうございました」
イベントでは、槙野智章氏のサッカーへの情熱と未来の選手たちへのエールが伝わりました。彼の「楽しむことの大切さ」と「挑戦することの重要性」のメッセージは、スポーツだけでなく人生にも通じます。また、「感謝の気持ちを忘れずに」という言葉は、日常生活での感謝を再認識させるものでした。槙野氏の温かさとサッカーへの愛情は、多くの人々に感動と影響を与え続けることでしょう。
引き続きスペシャルトークイベント後に行われた、アルペングループマガジンによる槙野氏の独占インタビューをお届けします。
■槙野智章インタビュー:「自分の努力に加えて、F50がさらにプラスアルファの力を与えてくれることを実感してほしい」
――本日はお疲れ様でした。今日のイベントの感想をお聞かせください。
やはり子供たちと直接触れ合い、ダイレクトに質問を受けることはとても貴重な体験だと思います。子供たちの熱意や興味に触れることで、僕自身も大いに刺激を受けました。これからも積極的にこうしたイベントに参加し、子供たちと交流を深めていきたいと考えています。
――いろんなイベントを見ているのですが槙野さんの観客を巻き込むスタイルがすごく良かったです。
本当ですか、ありがとうございます!直接悩みを伺い、僕が答えられることがあれば隠さずにお答えしています。実際に、子供たちの悩みは僕自身がかつて抱えていたものでもあります。僕がその悩みにどう向き合い、どのような練習方法が良いかをお伝えしました。誰にでも実践できる方法をシェアすることを心がけています。
――今日、初めてAlpen NAGOYAに来たと思うんですが、どんな印象でしたか?
スケジュールの関係でサッカーコーナーしか見られませんでしたが、他のコーナーももっと見たかったです。名古屋駅からタクシーで来た際、運転手さんがすぐに場所を知っていて、その認知度の高さに驚きました。今回の訪問をきっかけに、また別の形でイベントを開催したいと思っています。僕だけでなく、アディダスファミリーを含めて、サッカー界全体で盛り上げていけたらいいですね。
――今回のF50のプロモーションイベントですが、2015年以来の復刻を聞いた時の率直な気持ちはどうでしたか?
僕はずっとF50を履いてプレーしていたので、このスパイクには特別な思い入れがあります。F50でのプレー経験は誰よりも多いと思いますし、復刻の知らせを聞いた時は非常に嬉しかったです。当時も最高のスパイクでしたが、今はさらに進化していると感じています。
――これからF50を履く選手にアドバイスをするとしたら、どのようなことを伝えたいですか?
F50は、自分の能力を一段と引き上げてくれる道具であり、新しい景色を見せてくれるスパイクだと思います。このスパイクを履くことで、自分ではできなかったことができるようになったり、より強いシュートを打てるようになったり、今まで感じたことのないボールタッチの感覚を味わえたりします。自分の努力で引き上げられる能力に加えて、F50がさらにプラスアルファの力を与えてくれることを実感してほしい。自分の成長とともに、このスパイクがサポートしてくれることを信じて、ぜひ楽しんでプレーしてほしいと思います。
――F50を履いた時の槙野さん流のルーティンってありましたか?
ルーティンというか、僕はF50を履くときに右足と左足でカラーバリエーションを変えていました。そうすることで、自分なりのスタイルや見せ方を表現していました。今、そのようなスタイルを取り入れる選手が増えたら嬉しいですね。実際に選手権などでちらほら見かけることもありますが、まだ少ないです。選手たちには、自分なりの履き方や見せ方を臆せずに取り入れて、自分を表現してほしいと思います
――槙野さんが現役の時に、「スパイクとは?」と聞かれたら、どのように考えていましたか?
そうですね。スパイクはパフォーマンスに大きな影響を与えるので、唯一無二のパートナーだと思っていました。革が1ミリ伸びたり、少し穴が開いたりするだけでもボールタッチの感覚が変わりますし、ポイントが少し削れただけでも影響があります。そういう意味では、本当に大切なパートナーとして扱っていました。
――最後の質問になります。槙野さんは、サッカー人として10年後、20年後はどんな自分でいたいと考えていますか?
日本のサッカー界にサッカー文化を根付かせたいという強い思いがあります。ヨーロッパには素晴らしいサッカー文化があり、それを日本にも広めたいと考えています。例えば、日本代表のユニフォームを試合の日だけでなく、日常的に自分の好きなクラブのユニフォームや、好きな代表選手のユニフォームを着て過ごすような風景が日本でも当たり前になることを目指しています。
そうした文化の盛り上げ役や火付け役になれればと思っています。今日のイベントもその一環として位置づけています。サッカーに興味がない人を巻き込むことはもちろん、既にサッカーが好きな人々をさらに熱心にさせるような活動を通じて、サッカーの魅力を広めていきたいと考えています。
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