サッカーにおいて、ゴール前を守る「ゴールキーパー」は、他のポジションの選手とは求められる役割や技術が大きく異なります。専門性が高いことから、ゴールキーパーはチームに与える影響が非常に大きいポジションです。 ゴールキーパーの上達を目指すためには、どのような役割や技術を求められるのかを理解しておく必要があります。ここでは、サッカーにおけるゴールキーパーの役割や求められる技術などをご紹介します。
【目次】
■サッカーのゴールキーパーの役割
■ゴールキーパーに求められる技術
・足元の技術
・守備範囲の広さ
・ポジショニング
・コーチング
■ゴールキーパーが注意したい専用のルール
■ゴールキーパーの練習方法
■キーパーの役割を理解して練習にいかそう
サッカーにおけるゴールキーパー(GK)とは、ピッチ上で唯一手を使うことができるポジションです。自陣ゴール前のペナルティーエリア内であれば、ボールを手で持って扱うことが許されています。 ゴールキーパーの基本的な役割は、体全体を使って相手選手からゴールを守り、失点を防ぐことです。ゴールキーパーのプレーひとつが失点に直結することもあり、サッカーの守備においては、最後の砦となる重要な役割を持つポジションでもあります。
ゴールキーパーと聞くと、失点を防ぐためにゴールを守る専門職というイメージが強いかもしれません。しかし、近年のゴールキーパーは守備以外の役割も多く求められるようになっていて、幅広い技術が必要なポジションです。 ここでは、ゴールを守る以外に現代サッカーでゴールキーパーに求められる技術の一例をご紹介します。
現代サッカーにおいては、ゴールキーパーは「11人目のフィールドプレーヤー」として、ビルドアップに参加することが求められるシーンも多いです。ビルドアップとは、サッカーにおいては攻撃の組み立てという意味を持ちます。 通常、自陣でプレーしている時は相手チームのゴールキーパーが関われません。ゴールキーパーがゴール前から離れれば、必ず11対10の数的優位が作り出せます。ビルドアップに多く参加できるゴールキーパーがいるチームは、自陣内で優位にボールを回すことができるのです。
そのため、相手選手が近くにいる状況でもボールを扱えるように、ボールコントロールやパスの正確性といった足元の技術が求められます。ゴールキーパーはエリアの真ん中でボールを受けたりパスを出したりすることが多いため、左右どちらの足でもある程度プレーできる必要があるでしょう。 もちろん、ボールを大きく蹴り出すゴールキックや、手で持ったボールを地面に置かずに蹴るパントキックの技術も、欠かすことができない要素のひとつです。
現代サッカーでは、ディフェンスラインを高めに取るケースも多く見られます。ディフェンスラインが高くなるほどゴールキーパーとの間のスペースも広くなるため、相手チームの選手はこのスペースを狙ってきます。 ゴールキーパーは必要に応じてペナルティーエリアから飛び出し、ディフェンスラインの裏に来たボールをケアしなければいけません。
ペナルティーエリア外の広い範囲をカバーできる守備力や、咄嗟に飛び出すための瞬発力、飛び出すタイミングを見計らう判断力なども必要です。
相手選手のシュートが毎回正面に飛んでくることはないため、横に飛んでセービングしたりパンチングでボールを遠ざけたりする場合もあります。しかし、サッカーのゴールは高さ・横幅ともに大きく、反射神経だけでシュートを止めることは難しいです。 シュートを止める確率を少しでも高めるためには、ポジショニング(立ち位置)を工夫して相手のシュートコースを狭くする必要があります。
ゴールキーパーのポジショニングとしては「ゴールのニアポスト・ファーポスト・ボールの3点を結んでできるスペースの真ん中」に立つのが基本です。ニアポストはボールに近い方のポスト、ファーポストはボールから遠いポストを指します。 また、「ゴールの中心とボールを結んだライン上に立つ」という考え方もあります。
ただし、サッカーの試合では、ボールや相手選手のポジション、味方選手が作るディフェンスラインの位置などは展開によって大きく動いていきます。ゴールキーパーは、ボールや相手選手、味方選手の位置を見極めながら、状況に応じてポジショニングを変えていくことが大切です。
ゴールキーパーは、試合中にピッチ全体をもっとも後ろ側から見ることができるポジションです。後方から味方に指示を出すコーチングも、キーパーの重要な役割のひとつです。
例えば、味方ディフェンスラインのポジショニングを指示したり、攻撃時の人数の偏りといった情報を伝えたりする必要があります。味方に的確なコーチングができれば、シュートコースを塞いでピンチを事前にしのぐことも可能です。
他にも、檄を飛ばしたり鼓舞したりして味方選手のメンタルをコントロールするのもコーチングの役割です。 チームのディフェンスに対する考え方など戦術面の深い理解や、チーム全体の雰囲気を感じ取る能力、ピッチ上でチームにコーチングできる声の大きさなども、ゴールキーパーに求められる技術といえるでしょう。
ゴールキーパーはサッカーにおいて、ペナルティーエリア内で唯一手を使うことができるポジションですが、すべての状況で手を使って良いわけではないため注意が必要です。 例えば、味方からの意図的なバックパスや味方のスローインを直接手で触れたり、手放したボールを相手選手が触る前にもう一度手で持ったりするのは反則となります。
また、一度ボールを手で保持した時点から6秒以上ボールを持ち続けるのも反則です。6秒の間に、グラウンドにおいて蹴り出すのか、ボールを投げてパスするのかなどを決める必要があります。
さまざまな役割を持つゴールキーパーですが、練習は顔の前辺りに飛んでくるボールをキャッチするトレーニングから始めると良いでしょう。 ゴールキーパーの基本であるボールキャッチの仕方や構え方、手の使い方などを覚えることができます。他にも、ゴロや浮き球に対する体の入れ方を覚える練習も有効です。
基本的な姿勢やキャッチの仕方を学んだら、さまざまな角度からシュートを打ってもらう練習を行うのがおすすめです。シュートコースに応じて自身のポジショニングを都度修正していくことで、ポジショニングの感覚を掴めるようになるでしょう。 ポジショニングを修正する際は、細かなステップを刻むように動くと守備範囲を広げることができます。
また、トレーニングの際は声を大きく出す癖をつけることも大切です。練習中から声出しを意識しておけば、試合中もしっかりと声を出してコーチングを行えます。
サッカーのゴールキーパーは、チームの守備の要となる重要なポジションです。セービングだけでなく、フィールドプレーヤーとしてビルドアップに参加したり、コーチングで味方選手に指示を出したりと、攻撃面でも多くの役割を求められます。 他のポジションとは求められる技術が異なる専門的なポジションなので、意識して練習を繰り返すことが大切です。 ゴールキーパーをやっている、これからチャレンジしていきたいという方は、求められる役割や技術を知ったうえで、練習に取り組んでみてください。
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