“電光石火、稲妻スピード”の真価とは?―プーマ「ULTRA 6 ULTIMATE(ウルトラ 6 アルティメット)」、トライアルセッションで徹底解剖

プーマは、“電光石火、稲妻スピード”をコンセプトに掲げた史上最軽量の次世代スパイク「ULTRA」シリーズから、最新作「ULTRA 6 ULTIMATE(ウルトラ 6 アルティメット)」を2025年7月17日に発売予定。発売に先駆けて行われたトライアルセッションでは、参加したアルペングループの社員が、その革新的なフィット感や、進化した履き心地、そして驚きのパフォーマンス性能を体感し、それぞれの印象を語った。

 


■製品講義スタート:「電光石火、稲妻スピード」の正体とは

 

新作スパイクの試し履きに先立ち、プーマジャパンの橋本氏による製品講義が行われた。今回のテーマは、“電光石火、稲妻スピード”。それは、相手を一瞬で置き去りにするような加速力と、試合の流れを変える爆発的な推進力を兼ね備えた「ULTRA」シリーズのコンセプトでもある。

 

最速を追求して生まれた独自素材「エンジニアードメッシュアッパー」は、しなやかさと安定性を両立。さらに、新配置の「PWRTAPE」が足全体をしっかりとサポートすることで、激しいプレーでも型崩れせず、安心感のあるフィット感を実現している。

 

アウトソールには反発性と屈曲性を兼ね備えた「SPEEDPLATE」を採用。蹴り出しの瞬間に加速を生む設計で、試合中に一歩先を制したいプレーヤーに向けた“異次元スピード”のスパイクが誕生した。

 

 

■シリーズ史上最高傑作の最新モデル「ULTRA 6 ULTIMATE」の機能を紹介

 

エンジニアードメッシュアッパー

 

ULTRAのアッパーには、軽量性に優れた「LIGHTWEIGHT ENGINEERED MESH」を採用。部位ごとに編み込みのテンションや網目の大きさを最適化し、耐久性が求められる箇所は密に、柔軟性が必要な部分は粗めに設計されている。

 

これにより、プレー中の激しい動きに対応するサポート力と、足の動きにフィットするしなやかさを両立。ULTRAが掲げる「異次元のスピード」を象徴するアッパーマテリアルだ。

 

 

PWRTAPE(パワーテープ)

 

PWRTAPEは、プーマ独自開発による樹脂ベースのサポート素材。
 

軽量で柔軟性に優れた「エンジニアードメッシュアッパー」との相乗効果で、高度な保形性とサポート力を発揮する。

 

今回は新たな配置設計により、特に前足部のサポート性能が向上。カットインや急激なブレイクといったダイナミックな動きにも安定感をもたらす。

 


HAPTIC TEXTURE ENGINEERED(ハプティック テクスチャ エンジニアード)

 

今シーズンのULTRAには、細やかな凹凸加工「HAPTIC TEXTURE ENGINEERED」を新たに採用。インサイドに施された立体的なテクスチャが、スピードに乗ったプレー中でも的確なボールコントロールとシュートを可能にする。

 

さらに、トップレイヤーには極薄のマイクロファイバー素材を全面に使用。
 

グリップ性能を高めながら、アッパーの形状維持にも貢献。濡れたピッチでも水の浸透を抑える構造により、天候に左右されない安定したパフォーマンスを支える。

 


LIGHTWEIGHT HG/AG OUTSOLE(ライトウェイト ハードグラウンド/人工芝対応アウトソール)

 

日本国内のプレーヤーのために特別に設計された軽量アウトソールが登場。
 

高反発性を誇るPebaxとポリウレタンを融合させた新設計で、ULTRA最大の特長である「加速力」をHG/AG(ハードグラウンド/人工芝)環境でも最大限に引き出す。
 

ULTRA専用に開発された「SPEED NEW OUT SOLE」が、あらゆるプレーで爆発的な推進力を支える。

 

 

STUD(スタッド設計)

 

HG/AGモデルのスタッドは、地面からの衝撃を分散するため、FGモデルに比べてやや柔らかく配置。スタッドの先端には精密な溝加工を施し、蹴り出し時のグリップ力と加速性を高める。加速の角度を意識したスタッド配置が、プレー中の方向転換や爆発的な加速をしっかりサポート。

 

さらに、中足部まで伸びたシャンク構造が、走行時の安定性と反発力を両立し、より快適なプレーを可能にする。

 

 

 

 

■ULTRA 6 ULTIMATE HG/AG
価格:21,000円(税込)
重量:約221g(27.0cm)
ラスト:ジャパンラスト(日本人の足型に最適化)

 

日本人プレーヤーの足にフィットする「ジャパンラスト」を採用した、スピードを追求する最新スパイク。27.0cmでわずか221gという軽量設計により、爆発的な加速力と軽快なフットワークをサポート。国内のハードグラウンド・人工芝に対応したアウトソール仕様で、あらゆるピッチに対応する。

 


■灼熱のピッチに刻まれた革新の足音──「ULTRA 6 ULTIMATE」体験会リポート

 

講義の後は、いよいよ「ULTRA 6 ULTIMATE」を実際に履いてのプレーセッションへ。元日本代表・播戸竜二さんも登場し、「まずはウォーミングアップから。ドリブルやボールコントロールの練習をして、最後はミニゲームを行います。ケガに気をつけて、準備運動をしっかり行いましょう」とアドバイス。参加者たちは笑顔で新作スパイクを履き、ピッチへと駆け出していった。

 

 

 

ドリブルトレーニングでは、細かな切り返しや急加速を繰り返すメニューが中心に。参加者たちは「ULTRA 6 ULTIMATE」の軽さとフィット感、鋭い反発力を実感しながら、キレのある動きを次々に披露。「まるで足と一体化したような感覚」「グリップ力がすごくて思った以上に踏み込める」といった声が聞こえ、自然とトレーニングの熱も高まっていった。

 

 

 

続くミニゲームでは、ULTRAの真価がさらに発揮された。縦への突破やカットインといったプレーで、加速性能と安定感の高さが際立つ。ピッチを駆け抜けるプレーヤーたちの動きに、観戦していたスタッフも「見ているだけで気持ちいい」と興奮気味。試合後、参加者の一人は「切り返しの時に足元がぶれないのが本当に心強い。これなら相手を置き去りにできそう」と語っていた。

 

 

 

最後には全員で記念撮影を行い、笑顔と汗が詰まった最高の1日を締めくくった。

 

この後は、試し履き体験会に参加したアルペングループの社員のインタビューをお届けする。


 

■ スペシャリストが語る「ULTRA 6 ULTIMATE」─リアルな“試し履き”インタビュー

 

――今回、着用された「ULTRA 6 ULTIMATE」の率直な感想をお聞かせください。

 

向井さん(本社 販売企画グループ サッカーチーフアドバイザー)

 

まずアッパーについてですが、表面のグリップがとてもしっかりしていて、今日のような雨の中でもボールが滑る感覚が全くありませんでした。個人的にはかなり好印象でしたね。

 

 

柴田さん(Alpen NAGOYA:スポーツデポ フラッグシップストア 名古屋栄店)

 

もうひとつ印象的だったのが、走り出しの一歩目。グリップが効いていて、踏み込んだ瞬間にスムーズに力が伝わりました。そのまま蹴り出したあとも、靴がしっかり足についてきてくれて、靴と一体になって走れる感覚がありました。切り返しにも不安がなくて、とにかく「走りやすい」スパイクだと思いました。

 

 

鈴木さん(Alpen TOKYO:スポーツデポ フラッグシップストア 新宿店)

 

前に履いたウルトラは少し“スカスカ感”というか、ゆるさを感じたんですけど、今回はそれがあまりなくて、フィット感はだいぶ良くなってましたね。ただ、少しかかとの“抜け”が気になったかな……という印象もありました。でも全体としては、かなりフィットしていて、いい感触でした。

 

 

――前作の「ULTRA」と比べて、進化を感じた点はありますか?

向井さん:特に変わったと感じたのはインサイドのグリップです。前作ではあまり感じなかった部分ですが、今回はそのグリップがしっかりしていて。ウォーミングアップのときに短いパスを繰り返していたんですけど、そのときのボールタッチの感覚がすごく良かったですね。繊細なプレーでも安心感がありました。

 

 

 

柴田さん:アッパーについては、正直前作は少し「分厚くて馴染みにくい」印象が強かったです。長く履いているとしんどくなる感じというか、自分の足に吸い付かない感覚があって……。でも今回は、履き始めは少しきつさがあったものの、時間が経つにつれて自然と足に馴染んできて、快適さを感じました。

 

鈴木さん:簡単に言えば、前作の「パリパリ感」から、今作は「ソフトなフィーリング」に変わった印象ですね。足に吸い付くような馴染み方があって、走るときも自然な感覚でした。

 


――「ULTRA」の他のスパイクにはない魅力、ここが良い!と感じたポイントは?

 

 

向井さん:アッパーの“薄さ”は他のスパイクにもありますが、ULTRAはその薄さに「しっかりとした硬さ」があるんです。最近のスパイクって薄くて柔らかいものが増えているんですけど、これは薄いのにしっかり感が残っている。そこがすごく特徴的で、人にも勧めやすいポイントだと思いました。

 

柴田さん:あれだけ軽いスパイクなのに、ボールをコントロールしたときの「吸い付き感」はすごい。アッパーが足にピタッとくっついてくれるような感覚で、そこは他ではあまり感じられないと思います。

 

鈴木さん:僕も近いんですけど、特に「ソールの屈曲性」が良かったです。ちょうど足の母指球あたりから自然に曲がってくれて、それがグリップ感にもつながっているなと感じました。蹴り出しがスムーズで、走るときの安心感がありました。

 


――逆に気になった点があれば教えてください。

 

 

向井さん:かかとのフィット感が少し気になりました。履き口周りが緩めで、かかとのカップが細く感じました。滑り防止にグリップソックスを試してみても気になる部分は残り、自分の足にしっくりこなかったのですが、かかと幅の個人差による部分が大きいかと感じました。

 

柴田さん:あえて言うなら、強いロングキックのときに少し痛さを感じました。このスパイクは薄さが魅力ですが、その分、強いシュートでは足の甲に衝撃が伝わりやすい。パスをつなぐプレーには向いていますが、シュート重視なら別モデルも選択肢かもしれません。

 

鈴木さん:かかとの浮きや形状については、足が細めの人には合いにくいかもしれません。骨格によっては合う人と合わない人がいそうです。今日サポーターを着けてみて、しっかりホールドされる感覚は得られました。足幅が細い自分にとって個人的な理想としては、かかとのニット部がもう少しタイトにフィットしてくれると嬉しいですね。

 


――今後の「ULTRA」シリーズに期待することはありますか?

 

 

向井さん:今作では薄手のアッパー素材と、現代サッカーに適したターン性能を備えたアウトソールに進化しました。さらにグリップ性も強化され、トップ選手の要求するプレーや強度に応えていると思います。これからもまずトップレベルのクオリティを追求しつつ、学生やジュニア層にもフィットする製品に育ってほしいですね。

 

柴田さん:ULTRAは“軽さ”が最大の魅力。PUMAが軽量スパイクの先駆者として出した初代モデルの精神を、ぜひ継承し、さらに突き抜けてほしい。アジリティやボールコントロールにこだわった未来的進化を期待しています。

 

 

 

鈴木さん:スピードモデルとしての進化はまだまだ続きそうですが、現代サッカーはどんどん変わっています。ULTRAもその流れに合わせて、スピードから別なプレースタイルへ柔軟にスイッチできる一足になればと期待しています。久しぶりに試し履き会の参加でしたが、かなりいい感触でした。ぜひこのまま進化を続けてほしいです。

 

 

――最後にPUMAフットボールに期待していることはありますか?

 

 

柴田さん:海外でのプロ選手のPUMA着用率が高いのは驚きました。学生たちは「三笘選手が使っているから」という理由で選ぶケースがあります。名古屋ではジュニア選手の着用も増えており、子どもたちが憧れから使い始めている姿を見ると、純粋にうれしいですね。今後も多くの魅力的な選手と契約が結ばれることを期待しています。

 

 

 

向井さん:三笘選手のように“ULTRAからFUTUREへ”とモデルを使い分ける動きも増えています。ユーザー自身が自分のプレースタイルに合わせて選ぶのは健全な流れ。スピードやターン、方向転換など、「どこを重視するか」でモデルの選び分けができるよう、ユーザーと製品の接点が広がればいいですね。

 

鈴木さん:ジュニアモデルについては、機能性をそのまま踏襲してほしいという声があります。プロモデルとあまり変わらない仕様で、軽さ・性能を保ったまま子どもにも合うサイズ展開を期待します。たとえば22cmから展開するレディースサイズのような幅を持たせれば、より多くのユーザーに届くはずです。(PUMAには一部ジュニアプロモデルの展開あり、一部大人モデルの小サイズ展開あり)
 

【写真】軍記ひろし
【文章】池田鉄平
【取材協力】プーマ ジャパン株式会社

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