44年ぶりベスト4戦士の「いま」。歴戦の勇士たちは円熟の存在感を放つ

(上記写真:ロンドン五輪10番の東慶悟は、FC東京の中盤で存在感を放つ)


4年に1度開催される五輪。サッカーはU-23(23歳以下)世代の国際大会となっており、日本は96年のアトランタ五輪から24年のパリ五輪まで、8大会連続で出場している。

 

その間の最高成績は、12年と21年のベスト4だ。とくに12年のロンドン五輪では、グループステージ初戦で強豪スペインを撃破するなど、44年ぶりに準決勝まで勝ち上がった。3位決定戦で韓国に敗れたものの、戦前の予想を上回る躍進を見せたのだった。

 

そのチームで得点源となったのがFW大津祐樹だ。

 

思い切りの良いシュートが持ち味で、3得点をあげて攻撃を力強く牽引した。当時はドイツ1部のボルシアMGに所属する海外組で、国内では柏レイソル、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田でプレーした。23年を最後に、現役から退いている。

 

大津とともに得点源となったFW永井謙佑は、当時と同じ名古屋グランパスでプレーしている。ロンドン五輪ではグループステージのモロッコ戦で決勝弾を決め、エジプトとの準々決勝では先制点をマークした。

 

36歳となった現在も、持ち味とする爆発的なスピードは健在だ。その圧倒的な走力は、守備でもチームを助けている。

 

背番号10を着けて攻撃陣を操ったMF東慶悟は、ロンドン五輪が行なわれた12年シーズン限りで大宮アルディージャを離れた。複数のオファーからFC東京を選び、19年から背番号10を背負っている。24年シーズンからは途中出場が増えているものの、中盤で様々な役割を担い、独特の存在感を放っている。

 

25年シーズンのJ1では、MF扇原貴宏、DF酒井高徳、MF宇佐美貴史、GK安藤駿介、GK権田修一もプレーしている。
 

扇原はセレッソ大阪所属でロンドン五輪に出場し、名古屋グランパス、横浜F・マリノスを経て22年からヴィッセル神戸の一員だ。ゲームコントロールに長けるボランチとして、神戸の中盤に欠かせない存在となっている。左足のキックはロンドン五輪でもチームの強みとなったが、現在もCKやFKのキッカーを任されている。

 

酒井はドイツ1部のシュツットガルトからロンドン五輪に参戦し、19年に神戸からオファーを受けて国内に復帰した。同じくヨーロッパでプレーした大迫勇也や武藤嘉紀らとともに、世界のスタンダードをクラブに植えつけ、23年と24年のJ1リーグ連覇に貢献している。サイドバックとして左右両サイドでプレーし、高いプレー強度で相対する選手とのマッチアップで優位に立つ。

 

宇佐美も海外組としてロンドン五輪に出場した。当時はドイツ1部のホッフェンハイム所属で、所属元のガンバ大阪復帰とドイツ再挑戦を経て、19年からガンバ大阪で攻撃の中心を担っている。

 

天才肌のアーティストとしてプロデビューした宇佐美も33歳。試合ではキャプテンマークを巻き、守備でも懸命に汗を流す。そのうえで、攻撃で違いを見せていく。ゴール前での瞬間的な閃きは、「宇佐美ならでは」のものがある。

 

安藤はロンドン五輪当時と同じ川崎フロンターレで、貴重なバックアップーを務めている。タイトル獲得を知るメンバーが少なくなっていくなかで、35歳の生え抜きGKの存在感は貴重だ。

 

権田は、9月20日にJ1の神戸入りが発表された。アカデミーを過ごしたFC東京でプロ入りし、国内外のクラブを渡り歩いて21年から24年まで清水エスパルスのゴールマウスに君臨した。
 

今年3月にはハンガリー1部のクラブに移籍したが、6月末で契約満了。新天地を探すなかで、GKにケガ人が出た神戸が獲得に乗り出した。今シーズンは選手登録の都合でJ1には出場できないものの、AFCチャンピオンズリーグエリートでアピールのチャンスがある。36歳の守護神は来年の北中米W杯出場を目ざしており、神戸でのパフォーマンスに注目が集まる。

 

 

杉本健勇はロンドン五輪後に複数のクラブを渡り歩いた

 

チーム最年少の19歳でロンドン五輪のメンバー入りしたFW杉本健勇は、その後様々なクラブを渡り歩く。17年にはプロデビューしたセレッソ大阪で、キャリアハイとなる22ゴールを記録した。

 

20年以降は結果を残せずにいたが、24年に当時J3の大宮アルディージャで復活する。17年以来のリーグ戦2ケタ得点をマークし、J2復帰の原動力に。守備でもハードワークする新たなプレースタイルを確立した。25年も大宮の一員として、ピッチの内外で好影響をもたらしている。

同じくJ2でプレーするのはMF山口蛍、MF清武弘嗣、CB鈴木大輔だ。

 

セレッソ大阪の一員としてロンドン五輪に出場したボランチの山口は、19年から24年までヴィッセル神戸で主力を担い、25年からJ2のV・ファーレン長崎でキャプテンを務めている。経験が裏打ちする高い戦術眼で、攻守両面でポイントを抑えたプレーを披露している。

 

清武はセレッソ大阪所属でロンドン五輪のピッチに立ち、大会にドイツ1部のニュルンベルクへ移籍した。現在は大分トリニータに在籍する。プロキャリアをスタートさせた古巣で、キャプテンとしてチームの先頭に立っている。
 

U-23日本代表の武器だった右足のプレースキックは、現在も衰えを知らない。しかし、ここ数年はケガに悩まされており、ピッチに立つ時間が限られている。

 

 

鈴木大輔はJ2ジェフ千葉でチームのまとめ役を担っている


鈴木はアルビレックス新潟所属でロンドン五輪に出場し、柏レイソル、スペイン2部のクラブ、柏復帰から浦和レッズを経て、21年からJ2のジェフユナイテッド千葉で出場を重ねてきた。徐々にスタメン出場は減っているものの、対人の強さと適切なラインコントロール、それに両足を使ったビルドアップは評価が高い。

 

ロンドン五輪世代のなかでドリブラーとして名を馳せたMF齋藤学は、J3のアスルクラロ沼津で現役を続けている。横浜F・マリノスで長くプレーし、Jリーグだけでなく韓国とオーストラリアのクラブでもプレーした。キレのあるドリブルは健在で、沼津では試合の流れを変えるスーパーサブとなっている。

 

海外でプレーする選手もいる。オーバーエイジのCB吉田麻也、DF酒井宏樹、それにMF山村和也だ。

 

吉田はオランダ1部フェンロの所属で、ロンドン五輪のチームに合流した。CBとしてディフェンスを統率し、キャプテンとしてリーダーシップも発揮した。大会後にイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンへ移籍。そこからサンプドリア(イタリア)、シャルケ(ドイツ)を経て、23年8月からロサンゼルス・ギャラクシー(アメリカ)でキャプテンを務めている。

 

185センチの大型サイドバックとして脚光を浴びた酒井は、ロンドン五輪直前に柏からハノーファー(ドイツ1部)へステップアップした。その後はフランスでもプレーし、21年6月に浦和へ移籍。AFCチャンピオンズリーグ制覇などの実績をあげ、24年7月に再び海外へ戦いの場を移す。新天地はニュージーランドのオークランドFCで、豊富な経験をチームに落とし込んでいる。

 

山村は最終ラインから前線までをこなすポリバレントな選手で、ロンドン五輪世代の代表格だった。12年に鹿島アントラーズでプロキャリアの一歩目を記すと、セレッソ大阪、川崎フロンターレ、横浜F・マリノスで、複数のポジションをこなす貴重な存在として重用された。

 

そして25年9月、オーストラリアのウロンゴン・ウルブスFCへ移籍。35歳にして初めての海外挑戦へ踏み出したのだった。

 

現役から退いたDF徳永悠平、DF村松大輔、FW大津を除く15人は、それぞれの立場で所属チームに好影響をもたらしている。円熟の存在感を放つ彼らは、ここからどのようなキャリアを築いていくのだろう。
 

【文章】戸塚啓
【写真】佐野美樹

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