ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターたちがフィッティングの現場で気づいたギアの「深~い話」をお届けする連載【グッと深堀りゴルフギア】。
第177回目は、スコッティキャメロンのパター「OC」シリーズを取り上げる。
2025年は、「猫も杓子も」と言えるほどゼロトルクパターが流行した1年だった。多くのパターメーカーがゼロトルクパターを発売。プロの使用者も一気に増加した。
そんななか、スコッティキャメロンが発売した「OC」シリーズは、「ロートルク」が特徴。クラブをフリーにしたときのトルクが、ゼロではないが非常に小さく、ゼロトルクに近い安定性を持ちつつ、プレーヤーのフィーリングも損ねないという。これはゴルフ5プレステージでも非常に注目しているという。プレステージ神戸店勤務の中村柊介フィッターに話を聞いた。

『プレステージ神戸店の中村柊介フィッター』
「『OC』シリーズは、『オンセット・センター(ONSET CENTER)』という名のとおり、シャフトがオンセット、つまりFP値がプラスで、シャフトがヘッドのセンターに刺さっており、これは一般的なゼロトルクと同じです。しかしクラブをフリーにしたときには、ゼロトルクのように自由に動くのではなく、トウ側が上を指すように安定しますが、このモーメントがとてもマイルド。この『ロートルク』が、ゼロトルクに近い安定感と、フィーリングをつかさどるトルクを両立させているのだと思います」(中村さん)
『クラブをフリーにすると、トウが静かに上を向く「ロートルク」』
『シャフトはヘッドの重心部に装着されており、機能的にはゼロトルクに近い』
そもそもスコッティキャメロンのパターには、センターシャフトが存在しなかった。パッティングストロークが直線ではなく必ずアーク(弧)を描く以上、重心角は必要だというのがキャメロン氏の持論で、センターシャフト風のモデルも、実は少しだけシャフト装着位置がヒール側に寄っており、フェースバランスにはならないように作られていたのだ。
「OC」シリーズがゼロトルクではなくロートルクなのも、そういったキャメロン氏のこだわりによるもの。この重心角が生むトルクが、パッティングの感性には不可欠だと氏は考えているのだ。
「実際にストロークしてみると、わずかなトルクがかかっているせいか確かにゼロトルクよりもヘッドの動きがマイルドで、フェースの向きが安定する感じがします。必要以上に“真っすぐ”振らなくてもよく、適度なアーク軌道の中でゼロトルク的な安定感が発揮される感じがします」(中村さん)
ヘッドは、ネオマレットの「ファントム11R」と、マレット型の「スタジオスタイル ファストバック」の2種類。
「ファントム11R」は、大慣性モーメント大型ヘッドだが、従来の「ファントム11」よりもシルエットのエッジに丸みがついており、サイトラインもシャフト部から前方への短いものだけで、ややアバウトに構えやすい。
「ファストバック」は台形マレットだがヘッド中央に空洞部があり、形状の割に深重心で慣性モーメントも大きい。ターゲットラインと直角方向の黒い帯が、構えやすさを演出している。
『大型ネオマレット型の「ファントム11R OC」』
『台形マレットの「スタジオスタイル ファストバックOC」』
「シャフトはターゲット方向に1度傾いて装着されており、オンセットを相殺する形。フェースの仕上げが両モデルで異なっていたり、シャフトもロートルク用に開発された独自のものを装着するなど、細かいところまで作り込まれていて、一般的なゼロトルクに構えにくさや振りにくさを感じている人でも使いやすそうです。これは人気が出るのもわかります」(中村さん)
『シャフトはわずかに前に傾いており、オンセットを相殺』
『「ファントム11R OC」(左)と「スタジオスタイル ファストバックOC」ではフェースの仕上げが異なる』
ゼロトルクの弱点を補うロートルクという発想。スコッティキャメロンならではの完成度の高さもあり、注目すべきパターと言えそうだ。気になった方は、ぜひゴルフ5プレステージに足を運んでいただきたい。
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【文章・写真】アルペングループマガジン編集部