4年に1度の祭典「ラグビーW杯」が日本で初めて開催される。今大会はアジア初開催でもあり、9月20日から11月2日の決勝戦まで、日本全国12都市で世界最高レベルの死闘が繰り広げられる。 初のベスト8進出を目指す日本代表チームでトライでの得点を期待されるのが、50m5秒8のスピードと超人的なステップを武器にするウイングの福岡堅樹選手(26歳・パナソニックワイルドナイツ所属)だ。来年の世界大会後に現役引退をして医師を目指す福岡が、2大会連続出場となるW杯への想いを激白した。 ――福岡選手の飛び込んでトライした後の笑顔が素晴らしいですね。 福岡:ありがとうございます(笑)。トライは1つの醍醐味でもあるので嬉しいですね。チームの皆が繋いでくれたボールをトライという形で結びつけることができると、自然と笑顔になっていると思います(笑)。 ――ラグビーを始めたきっかけを教えてください。 福岡:スポーツは、生後11ヶ月頃から水泳を始めました。父親がラグビーをやってきて、息子の僕と「一緒にやりたい」という思いがあったんですよね。それで、ラグビースクールに通いました。 ――いつ頃から世界を意識するようになりましたか? 福岡:「世界と戦っていこう」と考えるようになったのは、日本代表に入ってからですね。それまでは、世代別の代表を経験することなく過ごしてきましたからね。 ――世界の強豪国は強いですか? 福岡:身体能力が高いですし、やっぱり強いですね。その中で自分たちがどうやって戦うのか、勝る部分を見つけていきたいですね。 ――日本代表はどのようなチームですか? 福岡:世界と戦える武器が備わり、自分たちにとって良い形でアタックすることができるようになっています。強豪相手であっても、トライを奪うことが出来ると自負しています。 ――ラグビースパイクにこだわりはありますか? 福岡:グラウンドが良好の場合には、スタッド(スパイク裏側の突起物)が固定式のものを履きますね。雨の影響などで滑りそうな場合には、スタッドが(固定式と取り換え式との)ミックス型のものを使用しています。ある程度の軽さを重視していますね。 ――田村選手のように、髪型にもこだわりはありますか? 福岡:僕は、そんなにないですね(笑)。月1で切っています。 ――ファッションについては? 福岡:サポートしていただいているメーカーさんのものを着ています。暑がりなので、冬でも薄着ですね(笑)。 ――食事が大切になると思います。好きな食べ物は何ですか? 福岡:肉類ですね。フレンチが好きなので、行ける時に行きます(笑)。 ――体のケアもまた大切になると思います。 福岡:トップスピードを出すためにコンディションを整えたいので、ケアを徹底していますね。交代浴、トレーナーのマッサージ、自分でもストレッチや道具を使って体をほぐしています。 ――何時間睡眠ですか? 福岡:だいたい8時間です。昼寝を30分すると集中力が戻り、切り替えることができますからね。 ――医師になるための勉強にも集中力が必要ですよね? 福岡:そうですね。昔から医者になることが夢で、出会ってきたお医者さんの中に憧れとなる方がいます。勉強に関しては、あまり義務に思わないことが大切ですよね。嫌な気持ちになると、なかなか取り組めなくなりますから。長時間となると集中力が持たないので、短時間集中型で目標を決めてやっています。 ――試合前に緊張をしますか? 福岡:あまり緊張しないですね。自分が緊張していると分かるようになれば、体も慣れて反応できると思います。会場にいる沢山のお客さんたちを沸かせるプレーをできたら、「どれだけ気持ちがいいんだろう」とポジティブに考えるようにしていますね。 ――モチベーションの上げ方はありますか? 福岡:試合のことばかりを考えないようにしています。特に試合前日の夜は、コンディション調整のために寝ることが大事になります。ロッカールームに入って、ウォーミングアップを開始した頃から集中し始めます。それからピッチに向かう際に、「決闘に向かう」という気持ちで高ぶりますね。 ――リラックス方法はありますか? 福岡:猫が大好きで一緒にいるとリラックスができます。ですが、猫を合宿所に連れて来ることができないので、自分の部屋でコーヒーを挽いて飲むことで落ち着いていますね。 ――W杯への想いを教えてください。 福岡:前回大会では、唯一負けたスコットランド戦に出ただけなので悔しかったですね。あの敗戦が2019年のためのバネとなっています。だからこそ、W杯で全てを出し切って終わった時に笑顔になりたいですね。 ――福岡選手のようなラガーマンを目指す子供達にメッセージをお願いします。 福岡:自分の夢に向かって今何ができるのか、全力で目の前のことをやっていきましょう。積み重ねによって良い結果に繋がると思うので、継続してほしいですね。 ――福岡選手のファンにもメッセージをお願いします。 福岡:トップレベルでプレーする機会が限られてきています。数少ない1試合1試合を、皆さんに楽しんでもらえるようにしたいですね。記憶に残る選手となれるように頑張ります。熱い応援を宜しくお願いします。 ――今後の目標を教えてください。 福岡:9月のW杯と来年の東京五輪(7人制ラグビー)に出場し、それから医者になることですね。今まで誰も成し遂げることができなかった、「トップアスリートが医者になるという道」を証明したいです。自分に続くような人たちが出てきたら、日本にとって凄く良いことだと思います。 ――最後に、福岡選手にとってラグビーとは何になりますか? 福岡:たまに聞かれますね(笑)。生活の一部だと思いますし、自分にしかやれないことで自分を高めてくれる欠かせない存在ですね。
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