バスケットボールの試合中に、実況や解説が「ブリッツ」という言葉を使うことがあります。バスケットボール歴が長い方はすぐにプレーが思い浮かぶかもしれませんが、バスケットボール初心者の方だと、どのような意味か理解するのが難しいかもしれません。
ブリッツは、バスケットボールにおいては積極的なディフェンス策のひとつです。
ここでは、バスケットボールにおけるブリッツの概要やメリット・デメリット、ブリッツを仕掛けられた時の対処法などをご紹介します。
【目次】
■バスケのブリッツとは
■ブリッツのメリット・デメリット
・相手のリズムを崩せる
・ターンオーバーを狙える
・数的不利が生じやすい
・使いどころが難しい
■ブリッツを成功させるポイント
■ブリッツを仕掛けられた時の対策は?
■ブリッツの特性を理解して戦術に取り入れよう
■バスケのブリッツとは
ブリッツ(Blitz)は、元々は「稲妻」や「雷光」といった意味を持つドイツ語です。稲妻のイメージから転じて、「急襲」や「集中的な取り組み」といった意味でも使われています。
バスケットボールにおけるブリッツとは、2人のディフェンスがボールマンに素早くダブルチームを仕掛けるディフェンスのことです。主に、ボールスクリーン(ピック&ロール)に対するディフェンスとして使われます。
ボールマン(ボール保持者)がスクリーンを使おうとしたタイミングで、ディフェンスが2人、前に出てプレッシャーをかけるというのがブリッツの基本です。
主に、相手のエースや司令塔がボールを持っている場面や、流れを変えたいタイミングで使われます。
■ブリッツのメリット・デメリット

2人がかりでボールマンにプレッシャーをかけるブリッツは、成功すれば試合の流れを大きく変えられる可能性がある一方で、失敗した時のリスクも大きな戦術です。
プレーに取り入れるには、メリット・デメリットを把握したうえで、使いどころを検討する必要があります。
ブリッツの主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
・相手のリズムを崩せる
バスケットボールやサッカーといった球技では、オフェンスは基本的にテンポよくボールを動かすことによって、攻撃のリズムや流れを作っています。
ダブルチームは、ボールマンに対して突然ディフェンスを仕掛ける戦術です。相手の不意を突くことでボールの動きを止められれば、攻撃のリズムを崩すことができます。
想定していたプレーを中断させたり、焦りによるミスを誘発したりできる可能性がある点が、ブリッツのメリットです。
・ターンオーバーを狙える
2人がかりで相手の動きを止めにかかるため、必然的にディフェンスが有利になるのもブリッツの特徴です。相手にプレッシャーをかけることができるため、ドライブやパスを防ぎやすくなります。
パスコースが塞がれた状態で何とか味方にパスを出そうとしても、山なりの弱いパスになったり、コントロールが大きく乱れたりするものです。弱いパスや味方が取りにくいパスを投げさせることで、相手チームのターンオーバーを狙えます。
仮に、相手がパスを出せずにボールを保持し続けたとしても、ボールがその場から動かないので、ショットクロックが減っていくのもメリットです。
そのまま24秒オーバー(ショットクロックバイオレーション)となれば、自チームのスローインで試合が再開されます。相手が苦し紛れにシュートを打ってきても、シュートブロックから速攻を狙うことが可能です。
・数的不利が生じやすい
多くのメリットがあるブリッツですが、デメリットもいくつか考えられます。
ブリッツは2人が一気にボールマンに飛びつく作戦なので、ダブルチームを仕掛けている場所以外で必ず数的不利の状況が生まれます。
ノーマークのオフェンスが生まれやすいため、ボールマンからのパスが通ったり、ドライブで中に切り込まれたりすると一気に守備が崩れてしまう点は、ブリッツの大きなデメリットです。
・使いどころが難しい
使いどころが難しい点も、ブリッツのデメリットといえるでしょう。
ノーマークのオフェンスを作らないために、ブリッツはチーム全体で連携してディフェンスしなければいけません。連携ミスがあると、かえって相手チームの攻撃を勢いづかせてしまう恐れがあります。
何度もブリッツを仕掛けた結果、相手チームにプレーを読まれる恐れがある点にも注意が必要です。
また、ブリッツを仕掛けるディフェンダーは、ボールマンに全力でプレッシャーをかけに行かなければいけません。
使いすぎるとプレーを読まれやすくなるだけでなく、選手の体力消耗につながる点も、デメリットといえます。
■ブリッツを成功させるポイント
ブリッツを成功させて、相手チームからボールを奪うには、仕掛けのタイミングが重要です。ディフェンスは、ボールマンがスクリーンを狙うタイミングを見計らって前に出ることを心がけましょう。
他の選手は、ブリッツを仕掛けたことによって空いたスペースを、しっかりとカバーする意識を持つ必要があります。
また、ブリッツを行う場所は、原則としてサイドライン側にすることもポイントです。コートの中央は、全方位にパスコースがあります。ブリッツを仕掛けてボールマンにプレッシャーをかけても、味方が後ろに下がればパスコースが生まれるため、全てのパスコースを塞ぐことはできません。
一方で、サイドライン側であれば、中央寄りのエリアに比べるとパスコースが塞ぎやすいため、効果的にプレッシャーをかけられます。
■ブリッツを仕掛けられた時の対策は?

相手チームのブリッツに対する最善策は、仕掛けられる前にパスやシュート、ドライブなどのプレーに移ってしまうことです。相手がダブルチームを仕掛けてくる気配を感じたら、すぐに味方にパスを出す、狙える場合はシュートを打つなど、次のプレーに移ることを徹底しましょう。
また、どこにパスを出せば良いのかを一度止まって考えていると、すぐに相手に寄られてしまいます。試合中は常に周囲の状況を把握しておくことも大切です。
どうしてもパスを出すのが難しい時は、ボールのキープに努めることを心がけましょう。
相手にボールを奪われなければ、味方がフォローに来てボールを動かせるかもしれません。
■ブリッツの特性を理解して戦術に取り入れよう
ブリッツは、相手のピック&ロールに対してダブルチームでプレッシャーをかける攻撃的なディフェンスです。成功すれば、自チームの攻撃につなげることができます。
一方で、2人がかりで1人を封じ込めるという性質上、失敗すると空いたスペースを使われてしまうというリスクも併せ持っています。
闇雲にブリッツを仕掛けても、かえって失点がかさんでしまうかもしれません。仕掛けるタイミングを見極めたうえで、チーム全員で連携してディフェンスに取り組むことが、ブリッツを成功させるためのポイントです。
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【文章】アルペングループマガジン編集部