街中ではなかなか見ることができない、自然の壮大な風景を眺められるのが登山・トレッキングのような山登りの魅力です。
山登りにはさまざまな楽しみ方がありますが、「いつか縦走にチャレンジしてみたい」と考えている方は多いかもしれません。縦走とは、どのような山登りなのでしょうか。
ここでは、山登りの楽しみ方のひとつである縦走の基礎知識をご紹介します。
【目次】
■縦走とは
■さまざまな景色を楽しめるのが縦走の魅力
■縦走に必要な基本装備
・基本の服装
・レインウェア
・登山靴(トレッキングシューズ)
・バックパック
・用意しておきたい小物類
■縦走を安全に楽しむための注意点
・少しずつ慣れていく
・無理のない計画を立てる
■憧れの縦走にチャレンジしてみよう!
■縦走とは

縦走(じゅうそう)とは、山歩きのスタイルのひとつです。一般的な登山のように1つの山を登って下るのではなく、尾根(おね)や稜線(りょうせん)を伝って山から山を歩いたり、山頂を経由せずに稜線を歩き続けたりします。
尾根または稜線とは、複数の山の山頂同士を結ぶように連なる高い地形や、谷に挟まれた山地の最も高い部分のことです。
縦走では、登頂後も下山せずに尾根伝いに山道を歩き続けます。そのため、入山口と下山口が異なる場所になるケースが一般的です。
初心者向けのコースもありますが、基本的には中上級者向けのルートが多い傾向にあります。
■さまざまな景色を楽しめるのが縦走の魅力

縦走では山の尾根に沿って歩くことになるので、普段の山登りとは異なる景色を楽しめます。
特に、標高が森林限界(高木が育たない限界線)を超えている尾根であれば、周囲には視界を遮るものがほとんどないため、雄大な風景を眺めながら山登りを楽しむことができます。
複数の山々を渡り歩くルートなら、山ごとに異なる景色を見られる点も魅力です。
一方で、視界を遮るものがないということは、風を防ぐものもないということです。標高の高い尾根では、強い風に吹かれ続ける可能性があります。
ルートによっては、数日にわたって山道を歩き続けることになる点にも注意が必要です。
安全に縦走を楽しむには、山頂に着いたら下るという一般的な登山以上に、入念な準備が求められます。
■縦走に必要な基本装備
縦走を安全に楽しむためには、入念な計画立案と装備の準備が欠かせません。
縦走にチャレンジする際の基本的な装備の例としては、以下が挙げられます。
ただし、宿泊を伴うルートの場合は、以下の装備に加えてシュラフやテントなども必要になる点には留意してください。
・基本の服装
気温は、標高が100m上がるごとに0.6度下がるとされています。標高が低い都市部では日差しが強く暑い日だとしても、山の中では寒さを感じる可能性があるということです。
夏場の山登りでも、防寒用のアウターは必ず用意してください。
上半身は速乾性に優れたインナーやシャツ、フリース、アウターを重ね着(レイヤリング)して、気温に応じて脱いだり、着たりして体温調節を行います。
下半身は、デニム生地以外の動きやすい長ズボンを着用しましょう。
雨や汗でぬれた服を着続けると体が冷えてしまう恐れがあるため、着替えの準備も必須です。
⇒ウェアを探す(メンズ)
⇒ウェアを探す(レディス)
・レインウェア
平地に比べて山は天気が変わりやすいです。急な雨に備えて、レインウェアも必ず用意しましょう。レインウェアによっては、雨が降っていない時もウインドブレーカーや防寒着として活用できます。
山登りのシーンでは、上下で別々に着ることができるセパレートタイプが使いやすく便利です。
⇒レインウェアを探す(メンズ)
⇒レインウェアを探す(レディス)
・登山靴(トレッキングシューズ)
縦走では長い時間山道を歩き続けることになるので、専用の登山靴(トレッキングシューズ)も必要です。グリップ力が高く、地面をしっかりとらえられる靴を用意しましょう。
また、履き口が高めで、ホールド感に優れている靴だと快適に歩けます。
新品の靴を履いて縦走に挑むと、途中で靴ずれなどのトラブルに見舞われる恐れがある点に注意が必要です。
事前に試し履きをするなどして、履き慣れた靴を着用することをおすすめします。
⇒登山靴(トレッキングシューズ)を探す
・バックパック
ジャケットやレインウェア、着替え、飲み物など、山登りで使う荷物をしまっておくバックパックも必要不可欠です。
持ち運ぶ荷物の量に応じた容量のバックパックを用意しましょう。
一般的に、日帰りの山登りであれば容量30L程度のバックパックで問題ありません。テント泊を伴う本格的な縦走の場合は、テントやクッカーなどの荷物が増えるため、より大容量の50L以上のモデルを用意すると安心です。
⇒バックパックを探す
・用意しておきたい小物類
その他にも、縦走を行う際は、以下のような小物類を用意しておく必要があります。
【縦走で用意しておきたい小物類】
日数分の水や食料、行動食、ヘッドランプ(懐中電灯)、地図、コンパス、救急セット、健康保険証のコピー、エマージェンシーシート、トイレットペーパー、タオル など
トレッキングポールやゲイターなども用意しておくと、快適に登山を行えます。
具体的に必要な荷物は、登る山の環境や季節によって異なる点は留意してください。
■縦走を安全に楽しむための注意点
基本的に、山道を長時間歩き続けることになる縦走は、普通の登山よりも難度が高い傾向にあります。安全に楽しむためには、次の点にも注意が必要です。
・少しずつ慣れていく
ルートに左右されるものの、一般的な縦走では尾根を長時間歩き続けるため、ある程度の体力や山登りの経験値が求められます。
山登りに慣れていない方は、初心者でも登りやすい低山を日帰りで歩いてみることから始めましょう。
低山登山に慣れたら、日帰りで縦走できるルートにチャレンジしてみるのもおすすめです。徐々に歩く距離を延ばしていく中で、登山に必要な体力が身につきます。
また、宿泊を伴う縦走を行いたい方は、山小屋泊やテント泊にも事前に挑戦しておくと安心です。
・無理のない計画を立てる
実力に見合わないルートを選定したり、休憩時間が限られるようなスケジュールを組んだりすると、失敗のリスクが高まります。自分の体力に合った移動時間を考慮してスケジュールを組むなど、無理のない範囲で計画を立てることも大切です。
急な天候不順やけがなどによって、もともとの計画が狂うことも考えられます。山小屋の場所や営業状況、万が一の際のエスケープルートなども把握したうえで、計画を組むことが大切です。
また、数日にわたる縦走の場合は、食料や給水の計画も欠かせません。計画なしに飲食をしていると、下山前に食料と水が尽きてしまう恐れがあります。
必ず登山計画を立てて、どこで休憩を取るのか、食料はどれくらい持って行くのかなどを考えておきましょう。
■憧れの縦走にチャレンジしてみよう!
複数の山々を歩く縦走は、一般的な登山やトレッキングでは見ることができない自然を楽しめるのが魅力のアクティビティです。
その一方で、長時間歩き続けることになるため、無事に行うには入念な計画や準備が欠かせません。
山登りに慣れていない方は、縦走の前に日帰りの山登りやトレッキングなどで経験を積んでおきましょう。
経験を積んだら、縦走にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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【文章】アルペングループマガジン編集部