キャンプの醍醐味といえば、バーベキュー(BBQ)やキャンプファイヤー、焚き火などの火を使ったアクティビティです。火を使うシーンで活躍するストーブや焚き火台の中には「二次燃焼」をうたうものがありますが、一般的なモデルとは何が異なるのでしょうか。
二次燃焼モデルと一般的なストーブ・焚き火台の違いを知って使い分ければ、アウトドアの楽しみ方は大きく広がります。
ここでは、ストーブや焚き火台に見られる二次燃焼の概要と仕組み、商品選びに役立つメリット・デメリットをご紹介します。
【目次】
■ストーブや焚き火台の「二次燃焼」とは?
■二次燃焼が起こる基本の仕組み
■二次燃焼のメリット
・煙や灰が少ない
・効率的に火を起こせる
■二次燃焼のデメリット
・薪の消費が速くなる
・火力調整が難しい
・本体が重くなりやすい
■メリット・デメリットを踏まえて焚き火用品を選ぼう
■ストーブや焚き火台の「二次燃焼」とは?

通常の焚き火や薪ストーブでは、薪を高温で熱することによって可燃性ガスが発生します。そのガスが燃焼することで、赤い炎が燃え上がっているのです(一次燃焼)。
薪から発生した可燃性ガスは、全てが一次燃焼で燃えるわけではありません。燃え切らずに残った可燃性ガスが「煙」です。
この燃え残った可燃性ガス(煙)を、高温の空気でさらに燃焼させているのが、二次燃焼のストーブや焚き火台になります。
二次燃焼のストーブ・焚き火台で起こした炎は、一般的な焚き火のように不規則に揺らぐのではなく、整然と燃え上がるのが特徴です。二次燃焼ならではの、美しい炎の形状を楽しむことができます。
■二次燃焼が起こる基本の仕組み

二次燃焼を起こせる理由は空気の流れです。
一般的なストーブや焚き火台では、不完全燃焼によって残った煙はそのまま排出されます。
一方で、二次燃焼に対応したストーブや焚き火台では、不完全燃焼によって発生したガスを高温状態にするために、取り込んだ空気を熱して吹き出すことで再度燃焼させています。
これによって、通常の焚き火台などに比べて可燃性ガスをしっかりと燃やすことができるのです。
ストーブや焚き火台ごとに、空気を取り入れる場所や流れ方などは異なりますが、基本的な原理は変わりません。
■二次燃焼のメリット
普通のストーブや焚き火台と二次燃焼に対応したモデルでは、特徴が異なります。では、二次燃焼対応のストーブ・焚き火台を使うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
二次燃焼の主な特徴としては、以下の点が挙げられます。
・煙や灰が少ない
前述のとおり、一般的な焚き火などで出る煙は、燃え切らなかった可燃性ガスです。
二次燃焼では、残った可燃性ガスを再度燃焼させることで炎を大きくしているため、煙の量が必然的に減ります。
煙で目が痛くなったり、衣類に煙のにおいがついたりするストレスを軽減できる点は、二次燃焼の大きなメリットといえるでしょう。
また、二次燃焼のアイテムは薪を完全に燃やし切ります。焚き火が終わった後に出る灰の量が減るため、後片付けの手間を軽減できる点も魅力です。
・効率的に火を起こせる
通常のストーブや焚き火台に比べると燃焼効率が高いため、効率的に火を起こせるのもメリットです。薪(下側)と可燃性ガス(上側)の二段階で燃やしているため、少量の薪でも比較的大きな炎を作ることができます。
モデルによっては、木質ペレットを燃料に使うことも可能です。
木質ペレットとは、木くずや端材を圧縮して作られる燃料のことを指します。薪に比べると水分量が少なく火付きが良い点や、形が揃っているので持ち運びと保管が簡単な点などが主なメリットです。
投入量をコントロールしやすいペレットを燃料にできるストーブ・焚き火台なら、火力や燃料調整を簡単に管理できます。
■二次燃焼のデメリット
二次燃焼には多くのメリットがある一方で、デメリットもいくつか考えられます。メリット・デメリットを踏まえて、一般的なストーブ・焚き火台を購入するか、二次燃焼に対応しているモデルを購入するかを検討するのがおすすめです。
二次燃焼に対応しているストーブ・焚き火台の主なデメリットは、以下の3点です。
・薪の消費が速くなる
可燃性ガスを燃やすことで効率的に炎を大きくできる反面、薪の消費が速くなりやすい点は、二次燃焼のデメリットです。
可燃性ガスを高温に熱するために取り込む空気の量が増えることで、薪がよく燃えてしまうからというのが理由として考えられます。
大きな炎を楽しみやすい分、普段と同じ時間の焚き火を楽しむには、たくさんの薪が必要になります。持ち運ぶ荷物の量や薪の購入費用が増える可能性があるため、長時間焚き火を楽しみたい方は注意しましょう。
・火力調整が難しい
安定して大きな炎を出すことができる一方で、細かな火力調整は難しいモデルが多い点もデメリットとして挙げられます。これは、二次燃焼のために空気を送り込まなければいけない点が理由です。
二次燃焼対応のアイテムを使う時は、薪をくべる量を普段よりも少なめに調整するなどの工夫が欠かせません。
特に、ストーブや焚き火台を使って調理を行いたい方は気をつけましょう。
また、二次燃焼対応モデルは空気を温めるために二重壁構造になっていることが多く、炎の熱は側面ではなく上方向に向かう傾向にあります。足元の暖かさを感じにくいことがある点にも注意が必要です。
・本体が重くなりやすい
可燃性ガスに向けて熱した空気を送り込む層を設けなければいけないという仕組み上、一般的なストーブ・焚き火台に比べると本体が大きく、重くなる傾向がある点にも注意が必要です。できるだけ荷物を軽量・コンパクトにしたい方には向かないことも考えられます。
また、通常のストーブ・焚き火台に比べると、価格が高価な傾向にある点も覚えておきましょう。
焚き火をゆっくり楽しみたい方や、荷物をコンパクトにまとめたい方などは、二次燃焼対応モデルではなく、普通のストーブ・焚き火台を用意するのもおすすめです。
■メリット・デメリットを踏まえて焚き火用品を選ぼう
二次燃焼に対応したストーブ・焚き火台には、少量の薪でも大きな炎を作りやすい、煙が少ないなどのメリットがあります。片付けの手間を減らすことができるうえに、簡単に大きな炎を楽しむことが可能です。
一方で、薪の消費量が増える、本体が重くなりやすいなどのデメリットもあります。そのため、荷物をコンパクトにまとめたい方や、長時間焚き火を楽しみたい方は、通常のストーブ・焚き火台の方が使いやすいかもしれません。
今までとは少し違う焚き火を楽しみたい方は二次燃焼対応のモデルを選ぶなど、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて、キャンプスタイルに適した用品を選びましょう。
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【文章】アルペングループマガジン編集部