フキノトウやタラの芽、ワラビなど、春はたくさんの山菜が山に芽吹く季節です。旬のおいしい食材を目当てに、山菜採りにチャレンジしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、山菜が生えているのは自然豊かな山の中です。安全に楽しむには、十分な準備が欠かせません。
ここでは、山菜採りの際の基本的な服装の考え方や、用意しておくと役立つアイテムの例をご紹介します。
【目次】
■山菜採りは「自然の怖さ」を踏まえた準備が必須
■山菜採りの基本の服装
・長袖長ズボンが基本
・インナーは速乾性に優れたものを
・レインウェアも用意しておこう
・靴底のしっかりした靴だと安心
・厚みのある手袋も必須
■山菜採りに必要なその他の道具
■万全の準備をして春の味覚を楽しもう
■山菜採りは「自然の怖さ」を踏まえた準備が必須

山菜採りを行うのは、基本的には山の中などの自然が豊かな場所です。目当ての山菜の種類によっては、道を外れて藪の中に向かうこともあるでしょう。
道が整備されていないうえに、木々が生い茂る場所での移動は、転倒や滑落、方向感覚を失ったことによる道迷いなど、さまざまな事故につながるリスクをはらんでいます。
熊やイノシシといった危険な野生動物に出くわしたり、ハチ・マダニなどの害虫の被害に遭ったりする恐れがある点も問題です。
安全に山菜採りを楽しむためには、自然の怖さをしっかりと踏まえたうえで、服装や装備などの準備を済ませる必要があります。
■山菜採りの基本の服装

山菜採りの最中にけがをしたり、虫に刺されたりするのを防ぐには、服装選びが重要になります。山菜採りの際に着用したい服装のポイントは、以下のとおりです。
・長袖長ズボンが基本
自然が豊かな場所には、蚊やアブ、マダニなどの吸血生物がたくさん生息しています。虫刺されは、ただかゆみや痛みを覚えるだけでなく、何らかの病気につながる恐れもあるものです。
また、行動中に木の枝や岩などで肌を切ってしまうことも考えられます。けがを防ぐために、長袖長ズボンを着用して、肌の露出はできるだけ抑えることが基本です。
長袖長ズボンで、動きやすいウェアなら服装は好みで構いませんが、黒色はハチに攻撃されやすいとされているため控えた方が良いでしょう。
万が一遭難した時に備えて、捜索隊が視認しやすい明るい色のウェアを着用するのもポイントです。
また、首元や頭もしっかりとカバーすると、より安全に山菜採りを楽しめます。タオルを巻いたり、ネックガードを着用したりするのも有効です。
加えて、ツバのある帽子をかぶっておけば、頭部を直射日光などから守れます。
・インナーは速乾性に優れたものを
山菜採りでは山の中を歩き回ることになるため、たくさんの汗をかく可能性があります。汗で服がぬれたままだと、体が必要以上に冷えてしまい、体力の消耗につながるため注意が必要です。
汗冷えを防ぐために、吸汗・速乾性に優れたインナーを着用しましょう。ぬれてしまった場合に備えて、予備を用意しておくと安心です。
また、綿素材の衣服は汗を吸いやすい一方で乾きにくいという特徴を持っています。山菜採りの際は、綿素材の衣類を着用するのは控えましょう。
・レインウェアも用意しておこう
山の天気は、平野部に比べて変わりやすいものです。天候が急に崩れた時に備えて、レインウェアの用意も欠かせません。
他のウェアと同様に、レインウェアもカラフルで目立ちやすいものだと、万が一道に迷った際などに安心です。
また、通気性が悪いレインウェアだと、活動中に蒸れが気になることも考えられます。快適に山菜採りを行いたい方は、透湿性に優れており湿気を逃がしてくれるものを選びましょう。
上下が分かれているセパレートタイプのレインウェアだと、動きを妨げることなく雨をしのぐことができます。防寒着として活用しやすいのも、セパレートタイプのレインウェアのメリットです。
・靴底のしっかりした靴だと安心
山菜採りの際は、道を外れて山の中に入ることもあります。足元が悪い場所を歩く可能性があるため、靴底がしっかりした専用の登山靴や、長靴を履いておくと安心です。
登山用のゲイターも活用すれば、足元が汚れたり、けがをしたりするリスクを減らせます。
また、渓流の近くや雨でぬかるんだ道を歩くこともあるため、防水性能を備えた靴だと便利です。
・厚みのある手袋も必須
山菜によってはトゲが生えていて、素手で触るとけがをしてしまう恐れがあります。ウルシなどに触れて、かぶれてしまう恐れも捨てきれません。
手を保護して安全に山菜採りを楽しむために、厚みのある手袋や軍手なども忘れずに用意することが大切です。
また、滑り止め加工を施されたモデルを選ぶのも良いでしょう。滑り止めがある手袋なら、木や岩をつかみやすくなるため、行動中の安定感が増します。
■山菜採りに必要なその他の道具
山菜採りを安全に楽しむには、服装だけでなく装備の準備も必須です。山菜採りを行う際に用意しておきたい装備の例としては、次のようなものが挙げられます。
【カゴ(袋)】
採った山菜を持ち運ぶために必要です。ビニール袋も手軽で便利ですが、通気性が悪く、長時間山菜を入れ続けると傷む恐れがあるため注意してください。
【ナイフ】
山菜を根元から無理やり引き抜くのは、種の保存という観点から厳禁です。基本的には、茎の途中を折ったり、葉の部分を切ったりして持って帰ります。
手で無理に折ろうとすると根や茎が傷んでしまうため、茎を切るためのナイフや園芸用のハサミを用意しておくと便利です。
ナイフを持ち運ぶ際は鞘に収めておくなど、安全に配慮することを心がけてください。
【スコップ】
山菜の中には、芋類のように地面の中に埋まっているものもあります。そのような山菜を採りたい方は、スコップ(シャベル)の用意も必要です。
【その他にあると便利なアイテム】
タオル、虫よけ、ポイズンリムーバー、行動食、飲料水、熊よけ鈴、懐中電灯(ヘッドライト)、モバイルバッテリー、コンパス、保護メガネなど
■万全の準備をして春の味覚を楽しもう
春の味覚を手軽に楽しめる山菜採りですが、行うのは自然が豊かな山の中です。準備を怠ると、大きな事故やけがにつながる恐れも捨てきれません。
また、日本国内の土地は必ず所有者がいます。所有者に無断で山菜を採ると、森林窃盗という犯罪行為に該当する恐れがあるため、必ず山菜を採って良い場所か確認したり、所有者から許可を得たりすることも大切です。
食べられる山菜に見た目が似ている有毒植物も数多くあるため、知らない野草を採ったり、食べたりすることも控えてください。
ご紹介した内容を参考に、安全に配慮して山菜採りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
⇒アウトドアウェアはこちら
【文章】アルペングループマガジン編集部