Alpen Outdoorsの2026年春の新作発表会に参加してきました。ブランド誕生から5年――急成長を続けてきた裏側には、どんな試行錯誤があったのか。今回は開発者に直接インタビューを実施し、新作2アイテムの魅力に加えて、ブランドの“これまで”と“これから”をリアルに聞いてきました。
◼︎Alpen Outdoorsの新作発表会に行ってきた!

2026年4月、アウトドアブランドAlpen Outdoorsの新作発表会が開催されました。ブランド誕生から5年という節目を迎えたタイミングでの発表会ということもあり、会場ではこれまでの歩みを振り返りつつ、今後の展開を感じさせる内容に。
会場には2026年春の新作アイテムが並び、実際に手に取りながら細部までチェックできるのも発表会の魅力。本記事では、その中から注目の2アイテムに加え、開発者へのインタビューを通して見えてきた“これまで”と“これから”について紹介していきます。
◼︎プライベートブランド|Alpen Outdoorsとは?

Alpen Outdoorsは、スポーツ用品店アルペンが展開するプライベートブランド。その最大の特徴は、「唯一無二のプロダクトを生み出すこと」と「ユーザーの声を起点にしたモノづくり」にあるといいます。
実際の開発は、現場で集まるユーザーのフィードバックや、フィールドでの使用感をベースに進められているとのこと。机上のアイデアだけではなく、“実際に使って感じたこと”をそのまま形にしていくスタイルが徹底されています。

立ち上げ当初はファミリー層をメインターゲットに据えつつも、現在ではソロやデュオキャンパーにも支持が広がっているそうです。中でもアルミユニットテーブルはシリーズ累計6万台以上を販売するヒット商品となっており、ブランドの成長を象徴する存在になっています。
また印象的だったのは、「とりあえず揃える」のではなく、“本当に必要とされるものだけを作る”というスタンス。一般的なラインナップありきではなく、あくまでユーザーのリアルな声をもとに開発が進められている点も、Alpen Outdoorsらしさと言えそうです。
◼︎今回の新作はここがポイント!|開発者が語る全体像

今回の新作では「アルミユニットテーブル+38」と「コンロラックフレーム」が発表となりましたが、印象的だったのは「単なるサイズ違いでは終わらせない」という開発姿勢。サイズ展開をするにしても、ユーザーの声をもとに構造や使い勝手を見直し、別物と言えるレベルまでブラッシュアップしているといいます。
また、ソロやデュオといったキャンプスタイルに最適化しつつ、既存シリーズとの互換性や拡張性も考慮。さらに、機能をあえて分離し、必要に応じて追加できる設計も特徴です。こうした考え方が、実際にどのような形になっているのか。まずは「アルミユニットテーブル+38」から、そのポイントと開発の裏側を見ていきます。
【新作①】注目ポイントと開発の裏側を聞いてみた

今回の注目アイテムのひとつが、新たに登場したソロ向けサイズの「アルミユニットテーブル+38」。既存モデルの流れを汲みつつも、単なるサイズダウンではない“別物レベルの進化”が施されています。

最大の特徴は、前後左右に拡張できる多方向設計。従来は横方向への連結が中心だったのに対し、+38ではレイアウトの自由度が大きく向上。ソロキャンプでも調理スペースを前に広げたり、後方に余白を持たせたりと、シーンに応じた使い分けが可能になっています。

また、開発の背景にはユーザーのリアルな声が色濃く反映されています。例えば「脚が干渉する」「リベットの色が気になる」といった既存モデルのフィードバックをもとに、構造や細部の仕様を見直し。結果として、見た目と使い勝手がブラッシュアップされたモデルに仕上がっています。

“そのまま小さくするだけでは意味がない”という開発側の考え方は多方面で現れており、コンパクト化しながらも、既存シリーズとの互換性や拡張性はしっかり確保しつつ、新しい使い方まで提案している点に、Alpen Outdoorsらしいこだわりを感じました。

単なる新サイズではなく、これまでの積み重ねを踏まえて再設計された一台。ソロ・デュオユーザーにとっての新たな選択肢であるのはもちろん、110サイズの拡張テーブルとしての活用も可能です。
さらに、あえて連結しない“アイランド型”のレイアウトにすることで、油はねのある調理時に距離を取ったり、焚き火横へ移動して使ったりと、シーンに応じた柔軟な使い方ができるのも魅力です。
【新作②】もう一つの新作、その狙いとこだわり

もうひとつの新作が、別売オプションとして登場した「コンロラックフレーム」。一見シンプルなパーツですが、その背景には明確な狙いがありました。

元々アルミユニットテーブルシリーズは、バーナーやコンロを組み込める拡張性が特徴のひとつ。ただ、「位置を調整したい」「複数使いたい」といったユーザーの声に対しては、既存仕様だけではカバーしきれない部分もあったといいます。
そこで開発されたのがこのコンロラックフレーム。取り付け位置の自由度を高めることで、より柔軟なレイアウトが可能に。シングルバーナーはもちろん、使い方によってはツーバーナー的な運用もできるなど、調理スタイルの幅を広げてくれるアイテムです。

他のポイントとしては、あえて別売にしている点。使用頻度やスタイルに応じて必要な人が追加できる設計にすることで、無駄なコストを抑えつつ、カスタマイズの自由度を高めています。
サイズがあえば、他社製テーブルでも使用することができるため、アルミユニットテーブルユーザー以外の方にも喜ばれる新商品かと思います。

さらに構造面でも、持ち運びやすさや収納性を考慮した分解式を採用。実際の使用シーンを想定しながら細かくブラッシュアップされており、単なるオプションにとどまらない完成度の高さを感じました。
メイン製品を引き立てつつ、使い勝手を底上げしてくれる存在。こうした“あと一歩”を埋めるアイテムこそ、Alpen Outdoorsらしいプロダクトと言えそうです。
◼︎5年やってどうだった?Alpen Outdoorsのこれまで

ブランド立ち上げから5年。開発者に話を聞くと、「楽なことはひとつもなかった」というのが率直な実感だといいます。
商品開発は、アイデアがあればすぐ形になるものではなく、試作と改善を繰り返しながら少しずつ完成度を高めていく地道なプロセス。その分、ひとつの製品にかける思い入れも強く、完成したときの達成感は大きいと語ります。
一方で、この5年で確かな手応えも。実際のキャンプシーンで自分たちの製品が使われているのを目にする機会が増え、コアなキャンパー層にも徐々に広がっていることを実感しているそうです。
ユーザーの声を拾い続けながら改良を重ねてきた5年間。その積み重ねが、いまのAlpen Outdoorsの立ち位置をつくっていると言えそうです。
◼︎これから何をつくる?次の5年に向けた展望

今後の展開について話を聞くと、「これを作りたい」という明確なジャンルが先にあるわけではないといいます。
Alpen Outdoorsが重視しているのは、あくまでユーザーの声。実際にフィールドで使う中で感じた不便さや、「こういうものが欲しい」というリアルなニーズを拾い上げ、それを形にしていくスタイルはこれからも変わりません。
そのため、一般的なブランドのようにラインナップを埋めていく発想ではなく、「必要とされているかどうか」が開発の基準。だからこそ、あえて未展開のジャンルがある一方で、既存製品はユーザーの声を反映しながら進化を続けていくといいます。
また、今後はソロやデュオといったスタイルへの対応もさらに強化していく考え。ファミリー層を軸にしながらも、より幅広いユーザーにフィットするプロダクト展開を目指していくとのことでした。
次の5年も変わらないのは、「お、わかってるね」と思ってもらえるモノづくり。ユーザーとの距離の近さこそが、このブランドの強みであり続けそうです。
◼︎ブランドコーナー化の狙いとリアルな課題

ブランド誕生から5年の節目で新たに展開されたのが、Alpen Outdoorsのブランドコーナー化です。これまで一部商品として展開されてきた存在が、ひとつのブランドとして“見せる場”を持ったという意味でも、大きな転換点と言えます。
開発者自身も「まさか自分たちのブランドコーナーができるとは思っていなかった」と語るほど。これまで積み重ねてきたものが、ようやく形として見えるようになったタイミングでもあります。
一方で、まだ完成形ではなく、ここからどう育てていくかが重要なフェーズ。ラインナップの広がりや見せ方の工夫など、これから詰めていくべき課題も多いといいます。
ただ、それも含めて“これからのブランド”。このコーナー化はゴールではなく、次の5年に向けたスタートラインとして位置づけられているようでした。
◼︎まとめ|Alpen Outdoorsがこれから目指すもの

今回の新作や開発者インタビューを通して見えてきたのは、「ユーザーの声をもとに進化し続ける」という一貫した姿勢でした。
新作アイテムに込められた細かな改良や、あえて余白を残した設計思想、そしてブランドコーナーの展開。どれも“これから”に向けた動きであり、まだ完成ではなく進化の途中であることを感じさせます。
だからこそ、この先どんなプロダクトが生まれてくるのか。ユーザーの声とともにアップデートされていくAlpen Outdoorsの次の一手にも、引き続き注目していきたいところです。
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【取材・文章】RYUCAMP
【写真】Alpen・RYUCAMP