「ゴルフ5カントリーオークビレッヂ」で行われた今年の「ゴルフ5レディス」。デズモンド・ミュアヘッド設計の難コースで、とくにグリーンは2段、3段グリーンばかりで、ピンの切られた段にしっかりボールを止めるタテ距離のコントロールが重要でした。
そんなキレキレのアイアンショットを生み出した女子プロたちのアイアンは、どんなモデルを使っているのか。各メーカーのツアーレップにヒアリングを行いつつ、選手の使用ギアを実際にチェックし、アルペングループマガジンが調査してみました。
なお、使用選手数は「ゴルフ5レディス」の出場者でカウントしていますが、選手は試合当日に使用クラブを変更することもあるので、必ずしも試合での使用実績と一致するとは限りませんのでご了承ください。
実は女子プロの使用率ナンバーワンアイアンは、ダンロップの「スリクソン」シリーズです。
小ぶりでコントロール性の高い「スリクソンZXi7」と、やや大きめで寛容性が高めの「スリクソンZXi5」の2モデルが中心で、いずれも軟鉄鍛造のシンプルなヘッド。独特のV字型のソールによる抜けの良さが人気の理由の1つとなっています。
とくに「スリクソンZXi5」は今大会だけでも13~14人が使用するという圧倒的な人気を誇ります。

『「ZXi5」は女子プロの間で使用率がかなり高い』
対する「スリクソン ZXi7」は4人程度と、国内での人気は「ZXi5」に譲りますが、竹田麗央選手や山下美夢有選手など、海外挑戦している選手にはこちらの使用例が多いようです。
なお、山下選手や内田ことこ選手は、「ZXi7」をメインにしつつ、ロングアイアンは「ZXi5」にし、さらにその上に「スリクソンZUTi」というアイアン型UTを入れるというコンボセッティングにしているそうです。

『内田ことこ選手はメインを「ZXi7」にしてロングアイアンを「ZXi5」にするセット』
モデル単体で見ると、2位はピンの「ブループリントS」が9人前後。
昨年2月に発売のモデルながら、高い操作性と心地いい打感が人気で、ピンの契約選手では8割近くがこれを使用しているそうです。
よりやさしめの「iシリーズ」もかつては「i210」などが大人気でしたが、現在は軟鉄鍛造モデルの「ブループリント」のほうが人気が高いようです。
その「iシリーズ」では最新モデル「i240」の使用者は2~3人程度。しかし国内モデルは「パワースペック」と呼ばれ少しロフトが立ち気味(7番で31.5度)で、その飛距離や「iシリーズ」ならではの直進性を求めて「ブループリント」から変更した選手もいるようです。

『発売したばかりのニューモデル「i240」を投入するプロもいる』

『ゴルフ5レディスで上位争いをした徳永歩選手は「ブループリントS」を使用』
キャロウェイは、アイアンのモデル数が多いため、メーカー全体での使用者数は多いものの、モデル別ランキングでは少し順位が落ちます。女子ツアーでは軟鉄鍛造の飛び系アイアン「Xフォージドスター」と、ヘッドサイズが大きめのニューモデル「XフォージドMAX」が人気を二分し、「XフォージドMAX」のほうが7~8人とやや多く、長く大人気だった「Xフォージドスター」の5~6人よりも多くなっているようです。

『政田夢乃選手は「X フォージド」を使用』
タイトリストでは、小ぶりヘッドの「T150」を6~7人が使用。番手ごとにモデルを変えて組み合わせる「ブレンドセット」での使用例も多いのが特徴です。
ブリヂストンも同様に複数モデルを組み合わせるコンボセッティングで使用する選手が多いのが特徴。ミドル~ショートアイアンでは「241CB」を使用する選手がもっとも多く4~5人。「242CB+」と「258CBP」、旧モデルの「221CB」が各1~2人というところ。ロングアイアンを見ると飛び系の「258CBP」を組み込む選手が多くみられました。

『「258CBP」は飛ばし性能と打感の両立を追求したモデル。女子プロはロングアイアンを組み込むことが多いという』

『佐藤心結選手は「241CB」をメインにロングアイアンを「258CBP」にするコンボセッティング』
テーラーメイドでは、軟鉄鍛造モデルの「P7CB」が5人前後。このほかに中空ヘッドの「P770」とそれよりヘッドが大きめの「P790」が各1~2人ずつ。性能・弾道というよりも、構えた顔のイメージで選ぶ選手が多いようです。

『泉田琴菜選手は「P7MC」を使用。寛容性を備えたハーフキャビティアイアン』
こうして見てみると、女子ツアーでは高機能の中空モデルや飛び系キャビティよりも、軟鉄鍛造モデルが圧倒的に主流。打感だけでなく、構えやすいシャープな顔が好まれる傾向があり、そのなかでも比較的寛容性が高く飛距離性能が高いモデルに人気がありました。
軟鉄鍛造のヘッドは、ロフトやライ角を調整できるのも大きな強み。プロは例外なく弾道を見ながら調整して使用しています。ご購入の際にはぜひフィッティングを受け、自分に合わせて調整してから使うことをおすすめします。