ヨガインストラクター・モデルとして活躍中の池田莉子さん。幼少期から新体操をはじめ、中学時代は全国の舞台を経験するものの、ケガによってやむを得ず引退。その後出会ったヨガの世界へと惹かれ、インストラクターの道へと進んだ。そんな池田さんがヨガに出会った経緯や、“誰も置いていかない”というレッスンのテーマとは。ヨガウェアなど、モチベーションを高めてくれるものについても聞いた。 ■ヨガに出会って、初めて地面を踏みしめる感覚を味わった ──もともと新体操をされていて、中学時代には全国大会にも出場されたそうですね。 5歳から16歳までやっていました。ずっと新体操漬けの生活で、普段からつま先立ちで過ごしたり、授業中も股関節を動かしたり……(笑)。でも、休みもほとんどなく練習していたら、無理がたたってしまって。最後には、ひざを疲労骨折してしまったんです。大技を失敗したわけでもなく、ただ立っていたら急にぐにゃっと倒れ込んで、もう動けなくて。翌日には手術することになりました。 ──その後どうなってしまったのでしょう……? もし、このまま無理をして新体操を続けても、大人になるころには後遺症が出てきて、いつか歩けなくなるかもしれないと言われて。オリンピックを目指したり、その後も競技を続けたい気持ちはあったけれど、辞める決断をしました。それまでは本当に新体操中心の人生だったから、当時は「これからどうやって生きていけばいいんだろう」って喪失感もすごかったですね。でも、その後のリハビリでヨガに出会えたんです。 ──ヨガに出会った経緯を聞かせてください。 半年ほどギブスをつけて松葉杖生活をしていたので、左足だけ筋肉が全部落ちてしまって、立てないほどになってしまって。病院でリハビリをしてもなかなか歩けるようになりませんでした。そんなとき、母の周りでヨガが流行っていて、「莉子もやってみたら?」と言われたんです。それで、試しにレッスンを受けてみることにしました。 ──初めてヨガを体験してみたとき、どんな感じだったのでしょうか? ぴたっと地面を踏みしめられる感覚を味わえました。身体に、どしっと土台ができたというか。幼いころから新体操漬けの生活だった私は普段からずっとつま先立ちをしてきたので、しっかりと“人間らしい立ち方”をしたのが初めての感覚で、ものすごく新鮮だったのを覚えています(笑)。その感覚を味わったときに「これだったら治るかもしれない」と感じたんです。実際に、その後はリハビリの先生も驚くほど良くなっていきました。 ──“地面を踏みしめる感覚”のほかにも、ヨガに惹かれたポイントはありましたか? 自分の身体の変化が分かるようになったことです。新体操をしていた時はほとんどアドレナリンのおかげで動いていて。センターをやらせてもらっていたのですが、「私のポジションをやりたい人はいっぱいいる。痛くてもやらないと」というプレッシャーもあり、そんな無理がケガにつながってしまったんですよね。「新体操をやりたい」っていう気持ちが勝ちすぎて、身体の声を聞いていなかったから。ヨガを始めてからは、普段から呼吸でいろいろなことに気づけるようになりました。 ──たとえば、どんな気づきがありますか? 今日は胸が開いていて、前向きだなとか。疲れていていつもと違うな、とか。でも私は、じっとしているのが苦手なタイプだったので(笑)、ヨガをはじめた頃は静かに自分の心と身体と向き合うことが少し窮屈に感じたこともありました。でも、1ヶ月くらい通って、心と身体のバランスがとれた実感を得られたんですよね。あとは、それまでずっと得点を競ってきたから、「競う必要がない」のも新鮮で、救われました。 ■“誰も置いていかないヨガ”を一生伝えていきたい ──その後、どのような経緯でインストラクターを目指すようになったのでしょうか? 10年くらい前の当時、ヨガがまだ若い世代に浸透していなかったので、その魅力を自分でも広めたいと思ったのがきっかけです。私自身、ヨガを始めたことで、ちゃんと膝の周りの筋肉や体幹をつけたり、ケアとして呼吸法を身に着けていたらケガをしなかったんじゃないかっていう気持ちも生まれていたので、若い人にぜひやってほしいなと思いました。 ──インストラクターになって改めて感じたヨガのよさはありますか? 新体操の団体だと、手の角度まですべての動きを細かく揃える必要があるのですが、ヨガはみんな違っていてもいいんですよね。「つらかったら、ひじは曲げてもいいですよ、無理して伸ばさなくてもいいですよ」って。自由なスポーツなんです。私のレッスンでは“誰も置いていかない”ことをテーマにしていて、無理をせず、それぞれができる範囲でポーズしてもらっています。「うまくポーズができなくてレッスンについていけなかった」とヨガを諦めてしまう人も多いので、そういう人を一人も出したくないなって。 ──ほかにも、レッスンでこだわっていることがあれば教えてください。 音楽にもこだわっていて、この前のイベントではムーン・リバーを流して、『ティファニーで朝食を』の最初のシーンっぽく、太陽を浴びながらヨガをしたり。テンションを上げたいときは、ロックをかけてみたり。「ヨガ中は静かな曲を流さなければいけない」と思っている人もよくいるみたいなのですが、自分の好きな音楽をかけてリラックスすればいいんです。お気に入りの曲に合わせてポーズをすると、どんどん楽しくなっていくんですよ。 ──音楽以外にも、何かモチベーションを上げるポイントはありますか? 着心地がよくて見た目もかわいいウェアを揃えるのも楽しいですね。NIKEが大好きで昔からよく着ています。もともとスポーツをやっていたこともあって、スポーツウェアが好きで。普段からシャカシャカの上着を着たり、ヨガ用のレギンスを黒スキニーのように履いて出かけたりもします。 ──NIKEのヨガウェアのどんなところが好きですか? ヨガウェアはスポーティさの中にも遊び心があるものが多くて、普段のファッションにも取り入れやすいんですよね。機能面ももちろん良いから動きやすくて、スポーティーな自分自身に気分も上がります。デザインと機能の両方が優れているから、使い勝手がいいんです。今日履いているタイツはハイウェストなのでポーズ中もお腹が見えづらく、スタイルが良く見えるので特にお気に入り。それに、汗をかいても滑りにくいので、レッスン中に周囲へ気を配りながらでも、自分のポーズがしっかりきまるのもうれしいポイントです。せっかく買うなら、ヨガのときしか着ないのはもったいないと思います。 ──池田さんの今後の目標を聞かせてください。 「誰も置いていかないヨガを一生伝えていきたい」というのは、一番の大きな目標です。そのために、今は英語の表現も少しずつ勉強しているところで、日本はもちろん海外でも、場所や世代、性別、バックグラウンドを問わずたくさんの人にヨガを伝えて、癒やしと健康を届けていけたらいいなと思っています。 ──最後に、ヨガをやってみたいと思っている人に向けてメッセージをお願いします! まだまだヨガに「キラキラ女子のもの」というイメージを抱いている人もいるかもしれませんが、私のレッスンは男女比が半々くらいで、珍しがられるんです。私もはじめは「キャラじゃない」「向いていないかも」って思ったけれど、続けていくと本当に身体のめぐりが良くなっていく実感を得られて、楽しくなってくるんですよ。半年に一回でもいいので、「あのポーズやってみようかな」「スタジオに行ってみようかな」と、気負わずに楽しく続けてもらえたら、絶対にヨガの魅力にハマるはず! ■プロフィール 池田莉子(ヨガインストラクター・モデル) 1990年12月4日生まれ 大阪府出身。幼少から新体操をはじめ、新体操の名門中学へ入学、全国大会に出場するなど活躍するが、疲労骨折でよぎなく引退、そんな時にヨガと出会い、19歳でヨガインストラクターの資格を取得。2016年にはシニア向けチェアヨガインストラクター資格も取得。2015年に拠点を東京に移し、雑誌や広告・CM・ファッションショーなどに出演。モデル業をこなしながらヨガの魅力を一人でも多くの方に伝えるために、ヨガ講師としても活動中。
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